2011-03-03

オズの魔法使 (The Wizard of OZ)

ジュディ・ガーランド主演の古典映画「オズの魔法使い」を見ました。名曲「虹の彼方に (Over the Rainbow)」がかかる映画としても有名な作品です。

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原書を読んでいたので、ストーリーは分かっていましたが、いくつか驚きがありました。

まず、この作品が 1939 年の作品であること。そんなに古い作品だったのですね。びっくりでした。

次にカラー映画であること。ドロシーのいる世界 (アメリカのカンサス) ではモノクロ (セピア?) なのですが、オズの国に着くとカラーになるのです。色の鮮かさの違いが、別世界を現しているわけですが、カラーな世界を見た時の感動といったら! ああ、別世界に来たんだなぁ、と強く思いました。

最後にミュージカル作品であること。「Over the Rainbow」が有名なことは知っていましたが、全編ミュージカルな作品だとは知りませんでした。流石に「Over the Rainbow」ほどの名曲はありませんが、全曲おしなべてレベルが高く、どれも楽しく聞くことができました。ミュージカル映画のお手本の様な作品でした。おそらく、サントラを買うことになると思います。

The Wizard Of Oz: Selections From The Original Motion Picture Soundtrack
The Wizard Of Oz: Selections From The Original Motion Picture Soundtrack
曲名リスト
1. Main Title
2. Over The Rainbow
3. Cyclone
4. Come Out, Come Out...
5. It Really Was No Miracle
6. We Thank You very Sweetly
7. Ding-Dong! The Witch is Dead
8. As Mayor of the Munchkin City
9. As Coroner, I Must Aver
10. Ding-Dong! The Witch is Dead (reprise)
11. The Lullaby League
12. The Lollipop Guild
13. We Welcome You to Munchkinland
14. Follow the Yellow Brick Road/You're Off to See the Wizard
15. If I Only Had A Brain (extended version)
16. We're Off To See The Wizard (duo)
17. If I Only Had A Heart (extended version)
18. We're Off To See The Wizard (trio)
19. If I only had the Nerve
20. We're Off To See The Wizard (quartet)
21. Optimistic Voices
22. The Merry Old Land Of Ozz
23. If I were King of The Forest (extended version)
24. The Jitterbug (outtake)
25. Ding Dong! Emerald City (outtake)
26. Delirious Escape (extended version)/Delirous Escape Continued/End T itle

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原作との違い

前半は概ね原作通り。後半が省かれていました。

原作の流れは以下の通り。映画で省かれている部分をで書きます。

  1. ドロシーとトト、竜巻に巻き込まれる
  2. オズの国へ到着。東の悪い魔女、家の下敷きに (哀れ!!)
  3. 北の善い魔女に出会い、祝福のキスを受ける
  4. 脳のないカカシ、心のないブリキのきこり、臆病なライオンを仲間にする
  5. オズの国へ到着。西の悪い魔女をやっつけるよう命じられる
  6. 羽根を持つ猿にさらわれて、ドロシーとトトは西の悪い魔女の城へ連れてゆかれる
  7. ドロシー、西の悪い魔女を倒す
  8. オズの国へ戻り、カカシ・きこり・ライオンは願いを叶えてもらう (?)
  9. オズの魔法使い、カンサスへ気球で戻る。ドロシー、気球に乗り損ねる
  10. 南の善い魔女に会いに行く
  11. 臆病なライオン、森の魔物を倒す
  12. 南の善い魔女グリンダに会う
  13. 南の善い魔女、羽根を持つ猿を魔法から解放する
  14. ドロシーに魔法の靴の使い方を教え、ドロシーはカンサスへ帰る

映画版では南の善い魔女が出てきません。そのため、北の善い魔女が「グリンダ」になっています。ちなみに、原作・映画ともグリンダ以外の魔女の名前は不明。

また、オズの魔法使いが去った後、オズの支配したエメラルド・シティーの後継者はカカシになりますが、映画版ではきこりとライオンが補佐として任命されます。原作では、きこりは北の悪い魔女が支配した地域を、ライオンは魔物が支配していた森を統治することになります。

いずれも、時間短縮のための仕方のないシナリオだと思います。せっかくなので、映画を見たら是非原作も読んで欲しいと思います。

ブリキ男

心がないことを気に病むドロシーの仲間。最近は「ブリキマン」というすごい訳を見かけたりしますが、BD 版での訳は「ブリキ男」でした。ただし、「ブリキ男」というのも正しい訳ではありません。

原書で彼は「Tin Woodman」と表記されています。Tin はブリキ、Woodman はきこりですね。ですから「ブリキのきこり」が正しい訳です。映画の字幕は文字制限があるので「ブリキ男」になるのは許せます。ただ、彼がきこりであること、そして、きこりゆえに斧の使い方が上手いことは覚えておいて欲しいと思います。そうでないと、何故、ブリキ男が斧を持っているのか分からなくなりますから。

トト!

ドロシーの犬の名前。「トト」。エンディングに配役一覧が出るのですが、ここにもちゃんと「トト」の名前がありました。配役名「ToTo」。役者「ToTo」でした。

調べてみるとこの「ToTo」君。Wikipedia に載るほど有名な犬だそうです。

本名はテリーというそうですが、1942 年に「オズの魔法使」の人気のため「トト」に変名したそうです。ん? すると、39 年の映画エンディングで役者名は「Terry」でないとおかしいですね。手抜きをしたのかしらん?

あとがき

映画は、後半をはしょったかわりに、前半部分を原作に忠実に映画化しており、とても良い出来になっていました。「オズの魔法使」は有名なばっかりで、映画を見たことのない人も多い (私もその一人) と思いますが、良質のミュージカル映画です。機会があれば是非見てみて下さい。

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