マーセデス・ラッキー (Mercedes Lackey) の「ヴァルデマールの使者」シリーズ 1 巻目「女王の矢」が C・NOVELS ファンタジアで新訳されていました。驚きです。
新訳 女王の矢―ヴァルデマールの使者 (C・NOVELSファンタジア)
マーセデス ラッキー 鳥子
中央公論新社 2007-09
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なぜ驚きかというと —— 「新訳」とある通り —— 実はこの本、以前に社会思想社からアドベンチャー & ファンタジー・シリーズの一冊として出版されていたことがあったからです。当時は、「ヴァルデマール王国年代記」の第 1 巻として発表されていました。1990 年頃のはなしです。
第 1 巻から推察されるように、「女王の矢」は一冊では終わりません。これは「ヴァルデマールの使者 (ヴァルデマール王国年代記)」という三部作の一作目でした。ところが、社会思想社から 2 巻目以降が発売されることはなく、1 巻目も絶版になり続きを読むことができなくなりました。
その後、「ヴァルデマール王国」を舞台にした他のシリーズを創元推理文庫が出版。人気を博します。特に「運命の剣」という作品で、「女王の矢」の主人公・タリアが特使として登場するシーンにはなんとも言えない思いを味わいました。時系列時には、「ヴァルデマールの使者」三部作が終わって一年後を舞台にしているらしいのですが、私は「ヴァルデマールの使者」の第 2 作・第 3 作を読んでいないわけですから! その時のもどかしさ。どう表現したらよいでしょう。
そこで目に入った「新訳・女王の矢」のタイトル。嬉しいじゃありませんか! しかも C・NOVELS ファンタジアはシリーズ全作を訳出しているのですね。これで、20 年近く前から気になっていた続きを読むことができます。本当にありがたい話です。
あとがき
一つ悔しいことがあります。この新訳版は 2007 年に出ています。しかし私は去年、この本の存在に気がつきましした。それが悔しいことです。私は新訳版が出たことを 3 年近く知らずに過ごしていたわけです。当時はライトノベルにずっぽりでしたから、気がつかなかったのも仕方がありません。でも、2007 年時に気がついていたら、もっと嬉しかったろうと思います。
「女王の矢」の感想は、「ヴァルデマールの使者」シリーズの感想として別エントリーで書くつもりです。
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