2015-08-31

ヴィヴァルディの「四季」から春の第 1 楽章

「初心者向けクラシック音楽」プレイリストの「ヴィヴァルディの四季より春 (第 1 楽章)」の説明です。

作曲家と時代

作曲者アントニオ・ヴィヴァルディはイタリアの作曲者です。イタリア生まれとざっくり言っていますが、当時のイタリアは複数の国があり、ヴィヴァルディはヴェネツィア共和国の生まれとなります。1678 年生まれ、1741 年没。バロック時代の作曲家で、パッヘルベル (1653 年生) より若く、バッハ (1685 年生) より少し年上です。

ヴィヴァルディは「赤毛の司祭」という呼称でも知られている通り、カトリック教会の司祭でした。この時代は教会の力が強く、作曲者が教会の聖職者であることも珍しくありませんでした。バロック音楽が終わると、王侯・貴族の力が強くなってゆきます。

ヴィヴァルディの「四季」は 4 つのヴァイオリン協奏曲「春」「夏」「秋」「冬」から成ります。ここでは、「四季」から最初の協奏曲「春」の第一楽章を選びました。

一般には「四季」でワンセットに扱れがちですが、実は、この 4 つの協奏曲は「和声と創意の試み 作品 8」という曲集に収録されています。「和声と創意の試み」には 12 曲のヴァイオリン協奏曲が収められており、その 1 曲目から 4 曲目が「四季」として総称されています。

「和声と創意の試み」には、第1番「春」、第2番「夏」、第3番「秋」、第4番「冬」の他にタイトルを持っている作品があるので少し見てみましょう。第5番「海の嵐」、第6番「喜び」、第10番「狩り」。5番以降は「四季」とは全く関係のないタイトルが付いています。ちょっと拍子抜けしてしまいますね。もしタイトルがシャレていたら、「四季」同様に世に知られることになっていたかもしれないと思うと、不思議な感じがします。

もし興味を持ったら、「和声と創意の試み」全曲も聴いてみると面白いでしょう。

演奏者と演奏

ヴィヴァルディの「四季」は 20 世紀初当、それほどポピュラーな曲ではなかったと言われています。曲を有名にするきっかけは、名演の存在、といっては大袈裟でしょうか。

1951 年、カール・ミュンヒンガーがシュトゥットガルト室内管弦楽団を指揮して「四季」の録音を行ないました。ヴァイオリン独奏者はラインホルト・バルヒェット。この演奏で「四季」人気の先鞭となりました。その後、イタリアのイ・ムジチ合奏団が 1955 年に「四季」を録音。指揮・ヴァイオリン独奏はフェリックス・アーヨ。

さて、1950 年代前半の録音について。当時はモノラル録音が主流。モノラル録音とは左右のスピーカーで同じ音が流れる方式です。しかし、1950 年代後半になるとステレオ録音が始まります。ステレオ録音は複数のマイクを使って録音し、スピーカーの右と左で別々の音を鳴らします。ステレオ録音の良いところは、音が立体的に聞こえることです。オーケストラであれば、ヴァイオリンは左で、コントラバスは右で演奏されているのが分かります。。合唱曲ならオーケストラが前に居て、合唱団が後ろに居るのが分かります。教会などの天丼の高い所で演奏していれば、音が高く昇っていく様子を感じることができます。ステレオ録音はその音の立体性から一気に広まりました。

この録音界の動きを受けて、演奏者もステレオ録音で「再録音」を開始します。ミュンヒンガーは 1958 年に再録音を (ヴァイオリニストはコンスタンティ・クルカに変更)、イ・ムジチは 1959 年に再録音を行ないました。

今日では、特に、歴史的な意味と演奏の良さからミュンヒンガーとイ・ムジチの 2 回目の録音に評価が高いです。

今回のプレイリストでは、そのイ・ムジチの 2 回目の録音から「春」の第一楽章を選びました。

2015-08-18

「中国五千年の歴史」動画 — 国の隆盛を見る

ブログ 和洋風KAI で紹介されていた動画をシェア。昨夜軽く見るつもりが、全編 38 分を見てしまい、面白かったのでブログの記事にしてみました。

動画は、五千年前から現代に向かって国々の国名と領土を描く第一部 (動画のほとんどがコレです) と、各時代に最大版図をほこった国の大きさを描く第二部 (おまけな感じです) から成ります。

初期の王朝、「夏」「商」「周 (西周)」から始まり、戦国時代の分裂、秦の統一を経て、前漢、新、後漢、そして三国時代へ。日本の歴史にも出てくる遣隋使の送られた「隋」や遣唐使の送られた「唐」へと続き、元寇で日本に攻めてきた「元」。現在の万里の長城を作った「明」、ラストエンペラーで有名な「清」などなど、国々の隆盛を見ていると飽きることがありません。自分が知らない小さな国々が生まれては消えてゆくのを見ると、そこにもドラマがあったんだろうな、と思います。

2015-08-11

フランス菓子店パルファン・ドゥー (新潟市) の「ケーキ屋さんのオムレツ」を食べました

新潟市内のフランス菓子店パルファン ドゥー (Parfum Doux) のオムレツケーキ、「ケーキ屋さんのオムレツ」を買って食べました。

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見ての通り巨大なオムレツ・ケーキです。ピース売りをしていないので、このサイズを買わないといけません (オムレツケーキもホール・ケーキと呼んで良いのでしょうか?)。

人数がいないと買うに買えない。人数がいても、人気なので売り切れることが多い。様々な要件が重なって今まで購入に至っていませんでしたが、今日、ようやくその機会を得ました。

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バナナ、キウイなどの季節のフルーツを生クリームで包み、カスタード、スポンジの層構造を作って、周りをクレープで巻き上げた一品です。生クリームが上品な仕上がりで、甘すぎず、自己主張しすぎず、フルーツの味を上手く活かしています。フルーツは一口、二口サイズで入っていて、食べるフルーツに寄って味が変化します。

そして、プリプリッとしたクレープの食感が得も言われぬアクセントになっています。

絶妙な味。こちらのケーキを、同じく新潟は豆煎坊の豆煎坊ブレンドをドリップコーヒーで頂きました。美味!

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2015-08-08

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 9巻は 9/12 発売

最近楽しみにしているライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」(通称: ダンまち) の最新巻 第 9 巻が Amazon で 9/12 発売になっていました。

このシリーズは、3, 4 か月に一度のペースでコンスタントに出ているので、待つ身としても嬉しいですね。Kindle 版で読んでいますが、書籍の発売日とほぼ同時に Kindle 版も出るのもありがたいです。