ジュール・ヴェルヌの作品には、時々、読むだけで美味しそうな食材・食事が登場します。先日レビューを書いた「気球に乗って五週間」にも一つありました。コーヒーです。
主人公ファーガソン博士、曰く
「ジョーにはたくさんいい点があるが、このおいしい飲み物をつくる腕はそれこそ天下一品だ」(p.96)
気球の旅をしながら飲むコーヒー。美味しそうですね。
ジョーは気前良く、このコーヒーの調合を教えてくれます。
「よろこんでわたしの調合をお教えしますよ。モカとブルボンとリオ・ヌネスを同じ割合でまぜるだけです」
はい、もう一度繰り返します。モカとブルボンとリオ・ヌネスを同じ割合
です。
うん? 困りました。モカとブルボンはコーヒー専門店でよく見かける豆です。ですが、リオ・ヌネスというコーヒー豆など聞いたことがありません。Google で検索しても、「リオ・ヌネス」というコーヒーは見当たりません。
近所のコーヒー屋さんに言って聞いてみました。でも、やっぱり知りませんでした。
コーヒーの豆は長い年月を経て、絶滅した種もあると聞きます。「リオ・ヌネス」は消えてしまった豆の一つなのでしょうか? 「気球に乗って五週間」の発刊年が 1863 年。約 150 年前と考えると、その可能性もありそうです。それとも、この「リオ・ヌネス」という豆はジュール・ヴェルヌの創作なのでしょうか?
せっかく美味しそうなコーヒーの調合が分かったのに、今度は豆が分かりません。とても残念です。もし、「リオ・ヌネ ス」をご存じの方いらっしゃいましたら、どうぞコメント下さいませ。
ref
気球に乗って五週間 (集英社文庫J・ヴェルヌコレクション)
ジュール・ヴェルヌ 手塚 伸一
集英社 2009-04-03
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