2015-02-05

物理学科卒が楽しめる SF 小説

友達に「物理科卒の僕でも面白いと思える SF 小説を教えて」と言われました。題名だけ挙げるのも探しにくかろうし、自分のコメントを添えたらそれなりの文量になるので、ブログの記事にすることにしてみました。Kindle 版がある場合は Kindle 版へ、ない場合は文庫版へリンクを張ってあります (Kindle 版が欲しくない場合は、サイト内に文庫版のリンクがあるので辿ってください)。

選んだのは 10 作品。順不同です。基準は初めて SF に読む人にも親しめる作品としています。

星を継ぐもの by ジェイムズ・P・ホーガン

研究者 SF の傑作。

近未来。月面で宇宙服を着た死体が発見されました。科学的測定の結果、死後 5 万年という信じがたい事実が判明します。死体は異星人なのか。先史超古代文明なのか。それとも? 謎を解くべく集められた各分野の第一人者たち。やがて、科学者は二つの分派に分かれます。物理学者ハント博士をリーダーにする集団と、生物学者ダンチェッカー教授をリーダーにする集団です。お互いが、自説をくり広げ、相手の矛盾をつき、自論の穴を埋め、そして助け合う。

この小説に悪人は出てきません。登場人物たちは、皆、謎を解かんとする研究者たちばかり。人間ドラマだけで十分に面白い SF が作れる好例です。

続編「ガニメデの優しい巨人たち」「巨人たちの星」は、本作で友情を築いたハント博士とダンチェッカー教授が、今回の謎の延長線の出来事に力を合わせて立ち向かうもの。一気に三作まとめてどうぞ。シリーズ最終巻「内なる宇宙」は、「巨人たちの星」発刊後、十年経ってから出された待望の続編。SF のディープさが強めに出ている作品です。

ファウンデーション by アイザック・アシモフ

未来史 SF の傑作。

アシモフの未来史シリーズの中でも傑作とされる「ファウンデーション三部作」(ファウンデーション、ファウンデーションと帝国、第二ファウンデーション) です。

時は数万年先の未来。人は銀河帝国を築き、銀河系を支配していました。しかし、人類を統計学的に扱う「心理歴史学」をひっさげて登場したハリ・セルダンは、銀河帝国はやがて崩壊し一万年の暗国時代を迎えると予測します。セルダンは帝国に更迭され死を迎えることになりますが、その前に 2 つのファウンデーションを銀河の両端に置きました。暗黒時代は避けられないけれども、一万年を千年に短くすることはできる。そのために、人類の科学知識を一か所に集めた科学者集団「ファウンデーション」を設立したのです。

三部作の前半は、辺境の地にあるファウンデーションが力を増してゆく過程を描きます。後半はミュータント・ミュールの物語。人類を統計学的に扱えるのは、いかに優秀な人間であろうとも、銀河系全体に広がる人類総数から比べれば逸脱した存在となりえないから。ところが、「心理歴史学」の根幹を揺るがす存在が登場します。それがミュータント。ミュールはその超常的な力で新勢力を一代で形成し、ファウンデーションを瓦解させます。しかし、ハリダンは言いました 2 つのファウンデーションを置いた、と。第二ファウンデーションは存在するのか? 存在するなら、どこにあるのか? ファウンデーションの残党とミュールによる第二ファウンデーション探しが始まります。

SF ミステリーとしても優秀な作品です。

夏への扉 by ロバート・A・ハインライン

タイムトラベル SF の傑作。

SF でオール・タイム・ベストをとると、常に上位に入ってくる不朽の名作です。猫が好きで、女の子とのロマンスも欲しくて、タイムトラベルものの SF が好きなら、なにも迷う必要はありません。

難しい科学者も、頭を痛める歴史学もミュータントも出てきません。ちょっとの不幸と裏切りに立ち向かう青年を描いた作品。題名の通り「夏への扉」が開くような、爽やかな読後感があります。この読後感こそ、オール・タイム・ベストに君臨し続ける理由なのかもしれません。

エンダーのゲーム by オースン・スコット・カード

軍事 SF 極まれり。

異星人の大規模侵攻により大被害を受けた地球。来たるべき第二次大規模侵攻に向けて、少年たちは人類の存続をかけた軍事トレーニングを受けます。天才少年エンダー・ウィッギンの活躍を描いた作品。

最近、映画化されましたが (不安的中といいましょうか) 非道い出来でしたね。

長編一冊。ボリュームがありますけど、主人公の心情・脇役たちの姿をしっかり描いています。ストーリーテラーと言われたオースン・スコット・カードのがっしりした構成力に支えられた文章に時間を忘れることでしょう。個人的には旧訳の少しぶっきらぼうな文体の方が好きなのですが、それは言っても仕方のないことですかね。

続編「死者の代弁者」も名作ですが、より SF 色を濃くして活劇が少なくなっているので、「エンダーのゲーム」と同じノリで読むと調子を崩します。もし読むなら、ある程度、濃い SF になじんでからがおススメです。

タウ・ゼロ by ポール・アンダースン

特殊相対論を味付にした傑作。

有人による恒星間飛行。そのために光の速度に向かって加速を続けてゆくスペース・シップ。特殊相対論に従って、光の速度に近づくごとに、船は重くなり、船内の時間はゆるやかになってゆきます。そして、中間地点。エンジンを逆にして減速する予定でした。ところが、まさかのエンジン・トラブル。減速することができなくなってしまう緊急事態。

果たして、目的の星に着く前に解決方法は見つかるのか。クルーは長旅の果てに何を見るのか。

執筆当時、内容があまりに「最新科学」すぎて読者をおいてきぼりにしてしまったそうですが、今なら常識!? ラスト・シーンの素晴らしさを十分に楽しむことができるでしょう。

アルジャーノンに花束を by ダニエル・キイス

どうやったら、こんな作品が書けるんですか?

SF 大会でアシモフが作者ダニエル・キイスに聞いたとされる言葉です。キイスは「私もそれが知りたい。またこんな作品を書きたいのでね」と返したとか。後に映画化された時の邦題は「まごころを君へ」。この邦題は、多くの SF 作品をオマージュとして使った「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版最終話のサブタイトルとしても使われました (ちなみに TV 版最終話はハーラン・エリスンの短編「世界の中心で愛を叫んだけもの」)。

それほどに影響の大きかった作品です。

一人の青年が天才になってゆく過程。彼の変化を驚き喜んでいた周囲は、やがて自分達の想像を越えた天才と化す青年と向き合うのが辛くなってゆきます。そして、自分の「先」が分かってしまった青年の苦悩。とても悲しくて美しい物語です。

あなたの人生の物語 by テッド・チャン

これが SF です。

今回紹介する中で、唯一の短編集です。どの短編も SF の結晶です。SF が知りたい? なら、テッド・チャンを読めばいいよ。「あなたの人生の物語」を読めばいいよ。本書が出てから、こう言えるようになりました。

一編だけ紹介しましょう。「バビロンの塔」。ご存じ、「バベルの塔」のことです。旧約聖書の創世紀では、天にも届く塔を人間が作ろうとして神の怒りを買ったとされています。これは、ユダヤ教やキリスト教のお話。では、その「バベルの塔」を (バベルの塔が建ったとされる) バビロン神話に持ちこんだら? バビロンの神々はバビロンの塔を壊さないでしょう。塔は天に届くまで建設が続くでしょう。そうしたら、何をする? 何が待っている? その答えを本短編の主人公が教えてくれます。まず思いつきが凄いですし、バビロンの塔を上る描写が素晴らしいし、主人公の目的にまたびっくり。

表題作の「あなたの人生の物語」は涙なしに語れない。

マルドゥック・スクランブル by 冲方 丁

SF でカジノ。

日本人作家が SF で世界に飛び出して、ヒューゴー賞を狙えるレベルの作品を書いた。本書を読み終わった時の感想です。

三冊に分かれていますが、「マルドゥック・スクランブル」という本を三分冊しただけです。主人公バロット、相棒ウフコック、仲間のドクター・イースター。64 口径リボルバーをあやつる敵役ボイルド。魅力的な人間ばかりです。

この上に、この世界でも最新にして違法な SF ギミックを搭載する法律「マルドゥック・スクランブル-09法」が上乗せされて、SF 活劇が華々しくなるわけですが、本作の読みどころはカジノ!! SF でカジノ? SF でカジノです。テキサス・ホールデン (ポーカー)、ルーレット、そしてブラックジャック。SF ギミックを使ったイカサマ入りのポーカー勝負も面白いのですが、カジノの最終関門アシュレイとのブラックジャック勝負は SF の高みを見せてくれる名勝負。カジノ・シーンだけで、2 巻の後半から 3 巻の中盤までひっぱる大ボリューム。白熱しない方が無理ってもんです。

新世界より by 貴志 祐介

千年後の日本より。

貴志祐介という作家は、表面上は歯車の合った素敵な「日常」を描きつつも、裏に潜む「悪意」を描くのが上手いと最近思うようになりました。それは「悪の教典」における教師だったり、「新世界より」における SF 的な世界観だったりするわけです。サイコ・スリラーでも SF でも、傑作を書けるというのは稀有だと思います (それを言うと、冲方丁はバリバリの SF を書いた後に時代劇を書いていて更に訳が分かりません)。才能すごすぎです。

というわけで、千年後の日本。サイキック (主にテレキネシス) が日常生活にとけこみ、バケネズミという人工進化させたネズミとの共生 (?) 関係を営む主人公たち。でも、テレキネシスを持つということは、簡単に犯罪が行なえるわけで、子供たちの知らないうちに「させない仕組み」が出来上がっていて、やがて歴史の中へと沈み大人たちも知らなくなってゆく。そんな未来で「歴史」という見えない歯車がついに壊れ始めるのが本書の読みどころ。

主人公たちの子供時代を描いた第一部が壮大な序章で、大人になってからの第二部が本編というところでしょうか。過去レビューもあわせてどうぞ。

ユーフォリ・テクニカ 王立技術院物語 by 定金 伸治

研究者 SF。

最後はちょっとライトノベルというかジュブナイルな SF です。「星を継ぐもの」と同じく、本書も研究者が主人公ですが、前者が大人な研究者たちの「研究」を描いていたのに対して、後者のこちらは研究者のたまごが研究室で「実験」している姿を鮮やかに描いたものとなっています。

一つの実験をするために、準備機器を購入して整備して、使えるようにマニュアル読んで、準備する。実験の方向性を定めるために数多くの論文を読んで、研究の背景を知る、未研究な分野を知る、論文の不備を他の論文から知る、自分たちの持てる機材・技術・時間、そしてお金で出来ることを考えて、実験計画を立て、試行を繰り返して、それでも良い結果が出なかったり。実験系の研究室にいたことがあれば、そうそうと頷くことしきりな作品です。

時代設定も面白くて、十九世紀末。研究の主題は「花火」の作成。そこに万博といった発表会の機会が巡ってくるんです。ライトタッチな作品ですが、もっと評価されても良いと思うので紹介します。

あとがき

面白い SF は沢山あって、リストアップしていったらいくらでも並んだので 10 に絞り込みました。それでもコメントを書き出すと止まらなくなりました。

古典な SF 作家として、スウィフト、ヴェルヌ、ドイル、ウェルズも紹介したかったですし、黄金時代の作家ではクラーク、シマック、ヴォークト、ディック、スタージョン、ベクター、コードウェイナー・スミス、ポール、ニーヴン etc. も紹介したかったです。最近では、ティプトリー Jr、スターリング、ブリン、シモンズ、ウィリス、ミエヴェル、上田早 etc. も紹介したかったですね。

すみません。思いつくものは多いですけど、十本紹介するだけで精一杯でした。面白かったら、コメントください。

2015-02-03

サイケまたしても Kindle 版予約受付中

福地翼の短期集中連載「サイケまたしても」の Kindle 版がようやく予約受付中になりました。配信開始日は 2/16 (月)。

コミック発売が 2014 年 11 月 18 日。う〜ん、待ちました。

簡単な紹介

ジャンルはタイムループ SF。焦点は葛代斎下 (サイケ) の成長物語。

他人との関わりを避け、自分の殻に閉じ込もる主人公サイケ。そんな彼をかまうのが、幼馴染の蜜柑。サイケの邪険な態度にもめげず、彼の側に居続けようとします。そんな彼女が日常のワンシーンのごとくダンプカーに轢かれて死亡。

エッ! そんな唐突に。

でも、別れは訪れます。

絶望するサイケ。そして、池に身を投じたところ、蜜柑が死ぬ日の朝に戻っていました! (ここまでが、連載第一話)

彼の「後ろ向きな」手段は、ことごとく運命に抗うことができず、蜜柑は死へ。自分が死ぬ恐怖を抱えながら、二度三度と池へ身を投じるサイケ。何度と徒労を重ね、サイケも精神的に追いつめられてゆきます。

果たして、サイケは蜜柑を救うことができるのか!?

あとがき

作者の福地翼は「うえきの法則」シリーズで人気を博しました。

ただ、「うえきの法則」シリーズは展形的な少年マンガ・バトル物。また、連載開始当時は「金色のガッシュ」の二番煎じとも言われていました。まあ、それでも王道的な展開でシリーズを長く続け、代表的な作品になったことは素晴らしいと思います。

しかし、「うえきの法則」の作者が、まさかこんな「成長ドラマ」を描いてくるとは思いませんでした。マンガの説明には「新境地」などと書かれていますが、当にその通り。こうして、作者が自分の殻をやぶって、今まで描いていなかったモノを、オリジナリティの高い作品を、作ることに出会えるのは嬉しいものです。

「サイケまたしても」は、既に第 2 巻に相当する短期集中連載が終了。ちょっと「うえきの法則」っぽく異能力バトルものに発展していってしまうのか不安な面もありますが、第一巻は、第一巻だけは持っていたいと思い購入しました。第 2 巻もいい感じにサイケが成長しているので、発売されたら買うと思います。

願わくば、第 3 回の短期集中連載で、読者の予想もしない世界へつれていってくれることを望みます。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 本編第 6 巻 & 外伝第 3 巻、Kindle 版予約受付中

最近、ライトノベルを読む頻度が減りました。そんな中、私が新刊を待ちわびているシリーズの一つがこちら。「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」です。3 巻が出たあたりで存在を知り、既刊の本編 5 巻・外伝 2 巻までを買いました。

このシリーズ、そこそこ (?) かなり (?) 人気だと思うのですが、Kindle 化が遅いです。例えば、本編第 6 巻は 2014 年 11 月 14 日に出ているというのに、Kindle 版はまだ出ていないのですから!!

私はこのシリーズを Kindle で買い始めたので、Kindle 版で揃えようと思っています。去年からずっと首を長くして、最新刊が Kindle 化されるのを待っていました。そして、ようやく、予約が始まったのです。嬉しいことに、本編第 6 巻と外伝第 3 巻の配信開始日が同じ日です。配信予定日は 2/12 (木)。

もちろん、ポチリしました。2/12 が楽しみです。

と言っているうちに、文庫版は本編第 7 巻の予約が始まっているんですよね。こちら、一刻も早い Kindle 化をお待ち申し上げます! (ちなみに 7 巻の発売日は 4/16 とのことです)

2015-02-02

運転免許の更新に行ってきました

今日 (2/2)、運転免許の更新に行ってきました。もう十年近く運転していないので、ペーパー・ドライバーです。お蔭で事故もなくゴールド・ドライバーです。5 年振りに免許の更新となります。

前回が 5 年前だと、当時の記憶が朧ろです。何を持って行ったのかな? どれくらい時間がかかったのかな? どこで更新をしたのかさえ覚えていません。あそこに住んでたから、あの近くの警察署。みたいに考えていますが、合っていることやら...

こういうことは、ちゃんと記録を取っていないとダメですね。すぐ忘れてしまいます。なので、今回は反省を活かして、どうやって「運転免許の更新」をしたのか書いておきます。五年後の自分が困らないように (あと、これから運転免許の更新 —— ただしゴールド免許に限る —— を受ける人の参考になるように)。

ゴールド免許の更新の覚え書き

東京都内における運転免許の更新について書きます。東京都以外では違うこともあるかもしれません。正しい情報は、「更新のお知らせ」はがきおよび警察署のウェブページを参照してください。

更新の場所

免許の更新が出来る場所は三種。

  • 運転免許試験場 (都内 3 か所)
  • 運転免許更新センター (都内 2 か所)
  • 指定警察署 (都内 12 か所; うち 1 か所は 2015/2 現在閉鎖中)

この他に「島部警察署」(伊豆都島や小笠原諸島の警察署?) があります。

その時々によって、閉鎖中だったり、改築・改修のため移転していることがあります。5 年前に受けた「警察署」であっても、一応住所を確認しておきましょう。「更新のお知らせ」はがきには、閉鎖・移転している警察署の情報が載っているので、読み飛ばさないよう気を付けましょう。

更新できる時間

曜日については、基本「平日」のみ。

試験場だけ例外的に「日曜日」も受講が可能です (平日に時間が作れない人には嬉しいけど、混むんでしょうねぇ)。

気を付けるべきは、どの場所でも「土曜日」はやっていないこと。ハマリポイント 1。

受付時間は下記の通りです:

  • 8:30-11:30, 13:00-16:30 (指定警察署)
  • 8:30-16:00 (試験場平日、免許更新センター)
  • 8:30-11:30, 13:00-16:00 (試験場日曜日)
準備するもの
  • 免許証
  • 手数料 (3,100 円; 2015/2)
  • 「更新のお知らせ」はがき

眼鏡が必要な人は眼鏡自参。免許書に貼る写真は、警察署内で撮影されるので持っていく必要はありません。というか、持っていっても使えないみたい (一部、例外を除く)。

手続の実際

私は 8:25 に警察署前に着きました。その時点で警察署は開いていましたが、免許更新の窓口は閉まっていました。8:30 に一番手で入場。やったことは次の通り。約 1 時間の行程でした。

  1. 暗証番号入力
  2. 受付
  3. 用紙記入
  4. 更新代金支払
  5. 視力検査
  6. 写真撮影
  7. 講習
  8. 新免許書受取

上記行程のうち、写真撮影まで 10 分とかかりませんでした。一番手のメリットもあったでしょう。写真撮影が終わったら、8:50 から講習があると伝えられました。それまで 12, 3 分は待ち時間です。待っている間に、他の受講者の人達が手続きを行なっていました。講習の部屋も埋まってきます。

講習時間は 30 分。座学 15 分、ビデオ 15 分の配分だったように思います。8:50 から 30 分でしたので、9:20 には終了。新しい免許をもらって帰途に着くのに 1 時間とかかりませんでした。

「更新のお知らせ」はがきには受付時間と講習時間しか書いてありません。ゴールド免許の場合は 30 分です。しかし、講習時間前に、約 20 分の待ち時間があることを (8:30 に受付を受ける人は) 覚えておくと良いでしょう。ハマリポイント 2。

当然のことですが、8:50 以降に受付をした人は、次の講習まで待たなくてはなりません。前の回の講習が終わるのを待つ時間がありますから少し損ですね。できることなら、初回を受講するのがおススメです。

あとがき

会社の始業時間が 10 時、かつ、警察署がと徒歩圏内ということもあって、平日に免許更新をしても普通に始業に間に合いました。実は、会社の同僚が同じように免許を更新していて、始業時間に間に合ったと教えてもらっていたのです。そこで、平日朝一で免許更新を行ないました。

そのことを知らなければ、私は、日曜日に電車に揺られて遠い試験場まで行っていたことでしょう。日曜日の半日をつぶし、往復の電車賃を払って。

実際にかかった時間。どういったことをやるのか。5 年前の記憶をさかのぼるより、身近に免許更新をした人がいることがどれほど在り難いか! このエントリーがその一助となれば幸いです。

2015-01-30

1/28 の音楽

続き。

一昨日は雰囲気の良い「曲」でチョイス。聴くのは久しぶりながら、一曲二曲、記憶に残っている曲の入っているアルバムを聴きました。4 枚です。

バロック名曲集 by オルフェウス室内管弦楽団

指揮者をおかない管弦楽団として有名なオルフェウス室内管弦楽団。彼らによるバロック名曲集です。録音は 1989, 1990 年。

お目当てはパッヘルベルのカノン。ゆっくりとした耳に馴染んだカノンを思いうかべていると、オルフェウス室内管弦楽団のテンポの速さに驚きます。流麗ながら、先へ先へと進んでいくカノンの調べが好きです。ゲーベルとかイル・ジャルディーノ・アルモニコみたいな古楽派の「急速」カノンとは比べるべくもない速さ (遅さ?) ですけど、現代楽器でおおらかなカノンのイメージのままに演奏した中では、速い方です。

このアルバムにはパッヘルベルのカノンの他にも聴いてて楽しい曲が一杯。ヘンデルの「水上の音楽」は楽しいですし、コレッリの「クリスマス協奏曲」は重すぎず激しすぎずの好感持てる演奏。ヴィヴァルディ、バッハ、アルビノーニ、そしてパーセルらの曲も良いです。

ゴンベールのマニフィカト集 by タリス・スコラーズ

Gimell レーベル創立 30 周年を記念して発売されたタリス・スコラーズの「ルネサンス時代の宗教音楽集 Vol.3」から 1 枚目を聴きました。収録作品はフィリップ・ヴェルドロ (1480/85-?1530/32) の「もし多くの善いことを私たちが受けたのなら」とニコラ・ゴンベール (1495-1560) のマニフィカト 1〜6 です。ゴンベールのマニフィカトは 8 までありますが、それは 2 枚目に収録されていて、今回は聴きませんでした。

このボックス。限定盤だったのか Amazon で探しても全然みつかりません。代わりに単品の CD を載せています。

実を言うと、このボックスは「30 周年記念」という言語にひかれて購入したものの、手を付けていませんでした。もしかしたら、一回くらい聞いたかも〜、という程度。先日、スペイン・ルネッサンス時代のビクトリアを聴いたので、同じルネッサンス繋がりでと手に取った次第です。

音楽はこの時代らしいポリフォニーですね。何を聴いても美しい。何を聴いても違いが分からない。スミマセン。とても美しい曲だと思いました。ただ、仕事中に音楽をかけてますと、どうもこの手の美しい音楽は BGM と化して、きれいだったとしか印象が... 仕事中に聴くな! というか、むしろ仕事中にかけると集中するというか、難しいところです。

時間を見つけて、ながら聴きではなく、ちゃんと音楽を聴きます。

ベスト・オブ・メリー・ホプキン

3 枚目はポップスで明るくしてみました。「悲しき天使」で全英 No.1 を取ったメリー・ホプキンのベスト・アルバムです。もちろん一曲目は「悲しき天使」。この曲は全米でも No.1 を取っておかしくない作品です。最高位は 2 位。時期が悪かったんですねー。「悲しき天使」がチャートを上昇して 2 位まで上がって来た時、1 位に居座っていたのはビートルズの「ヘイ・ジュード」! 「悲しき天使」は 2 位を取り続けるのですが、力尽きてチャートを下降。「ヘイ・ジュード」はまだ 1 位に留まり続けていました。「ヘイ・ジュード」がいなけりゃ、全米 1 位になっていたでしょうにね。

「悲しき天使」以外だと、「スパロー」、「私を哀しみと呼んで」やアルバム「Earth Song/Ocean Song」に収録されていた「ロンドン通り」がお気に入り。

メリー・ホプキン自身はアコースティックな作品が好きだったそうですが、レコード会社はロックな曲を歌わせたかったらしく、このベスト盤ではアコースティック作品とロック作品がバランス良く交ざっていて「ベスト盤」らしいベスト盤になっています。

モーツァルトのピアノ協奏曲 No.13, No.17 by ブレンデル

アルフレート・ブレンデルとネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団によるモーツァルトのピアノ協奏曲全集。録音は 1971 年から 1984 年。収録曲は初期の 1 番から 4 番を除いたもの。(3 台のピアノのための) 第 7 番と (2 台のピアノのための) 第 10 番も収録しています。

今回はその中から 4 枚目の CD を聴きました。収録曲は第 13 番と第 17 番、それにコンチェルト・ロンド K.382 の三曲。

第 17 番が好きなんです。モーツァルトのピアノ協奏曲というと 20 番以降が別格に素晴らしいわけですが、どうも音楽が良すぎて仕事よりメロディーに意識を持っていかれるのが困りもの。19 番以前のピアノ協奏曲は、モーツァルトの美しさと魅力十分でありながら軽さも合わせ持っていて BGM にはピッタリ。第 17 番の魅力は、、、何でしょうね。耳に馴染むというのか、ともかく 19 番以前の曲では一番好きだったりします。

CD を選んだ時には気づかなかったんですが、コンチェルト・ロンドも入っていたんですね。これも楽しい曲です。3 楽章ながら、全曲通しても 10 分かかりません。モーツァルトの小ピアノ協奏曲!? コロコロと音楽が軽がる様が聴いていて楽しいです。ブレンデルの他ではバレンボイムの旧盤の演奏が好きですね。バレンボイムはこういう小品的な作品を弾くと絶品ですね。

2015-01-28

1/27 の音楽

昨日の続き。

昨日は「聴きたい!」と思った曲をかけました。今日は「最近、箭いてないな〜」という曲を手にとってみました。本日も 3 枚です。

ビクトリアのレクイエム by フィリップ・ケイブ

スペインはルネッサンス期の大作曲家トマス・ルイス・デ・ビクトリアの代表作「レクイエム」。ルネッサンス期というと、バッハ (バロック時代) よりも前です。フーガのような複雑な旋律の構築もまだなかった頃の作品です。スペインは熱情の国というイメージがありますが、ビクトリアのレクイエムはポリフォニー (多声音楽) による静謐な音楽です。

音楽を聴いて、久しぶりのポリフォニーの美しさに酔いました。合唱のピッチが揃っていないと、この美しさは出せません。その点、ケイヴ指揮 Magnificat の合唱は見事です。

録音を担当している Linn レコードは、オーディオの老舗ですが、録音にも力を入れていてとても質の高いレコーディングをしていることで有名です。静かさが似合うビクトリアの曲を、良録音で聴くと心が洗れます。

ウォーターマーク by エンヤ

エンヤ。CD 5 枚目にしてようやくクラシック音楽から離れました。

「オリノコ・フロウ」のメロディーは覚えてい1るのですが、他の曲はどんなだっけ? 考えてみたら、長い間、この CD を聴いていません。エンヤ・サウンドを聴きたくてかけてみました。

お昼に聴いたはずなのに、今、思い返してみるとやっぱりオリノコ・フロウのメロディーしか覚えていないです。聴いてた時は、ステキなメロディーと思っていたはずなんですが...

ドヴォルザークの新世界より by フリッチャイ

バッハ、テン・ホルト、ビクトリア、エンヤ。比較的おだやかな CD ばかり選んでいました。次は何を聴こうかと、CD ラックの上で指をすべらせていて止まったのがドヴォルザーク。「新世界より」とかいいかもね。ケルテスは聴きほれて仕事にならなくなるし、シルヴェストリは激しいし、ライナーはこの前聴いたばかりだし、クリヴィヌ、ワルター、う〜ん... と悩んでいてフリッチャイ。

フリッチャイってどんな演奏だったっけ? 記憶からサッパリ抜け落ちています。で、かけてみました。

正統派ですね!

それも味のある正統波です。ベルリン・フィルも良い音を出しています。ケルテスほどにひきこまれないんですが、ライナーのようにキリッとしているわけでもない。ほど良い距離感というのでしょうか。躍動感あり、思い入れを入れ過ぎず、かといって無味乾燥としない。意外や意外。フリッチャイの「新世界より」がこんなに良いとは思いませんでした。後で、またゆっくり聴き直したい演奏です。

2015-01-27

1/26 の音楽

ウィルス性胃腸炎にかかってしまいました。会社内に感染者を増やさないために、今日から 7 日間、在宅勤務です。会社の皆と会えないのは寂しいですが、自宅で音楽を聴きながらプログラミングできる機会がはからずも転がり込んできました。続くかどうか分かりませんが、その日に聴いた音楽を紹介してみます。

本日は 3 アルバム。

バッハのパルティータ by ギーゼキング

私が持っているのはドイツ・グラモフォン盤なのですが廃盤のようなので代替アルバムを掲載します。

ギーゼキングの弾くバッハ。彼のバッハは速い。初めて聴いた人は面喰らうことでしょう。受け付けない人もいるでしょう。

ギーゼキングの演奏を私はこう解釈しています。それはチェンバロという「音を伸ばせない」時代に作られた曲を、その歴史的背景を踏まえてピアノで最大限の良さを出すよう演奏している。だから、音は伸ばさない。グールドのように音を切ったりもしない (グールドはグールドで異端にして天才だと思います)。それでいてリヒテルよりもロマン的。

一度、この快速なピアノ演奏に秘められたロマンシズムに触れると、折りを見て何度も聴き返したくなります。ギーゼキングの弾く小型スタンウェイの響きにはそんな魔力があります。

バッハのヴァイオリン協奏曲集 by メニューイン他

「Masters of the Strings」 という 10 枚組ボックス (1,683 円!)。収録曲は J. S. バッハ作曲の次の 4 つ。

  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1041  メニューイン(vn)、エネスコ(指揮)パリ交響楽団  1936年録音
  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1042  フーベルマン(vn)、ドブロヴェン(指揮)ウィーン・フィル  1934年録音
  • バッハ: 2台のヴァイオリンのための協奏曲 BWV.1043  フーベルマン(vn)、エネスコ(vn)、モントゥー(指揮)パリ交響楽団  1932年録音
  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1052  シゲティ(vn)、シュティードリー(指揮)新楽友協会管弦楽団  1940年録音

お目当てはメニューインの弾くヴァイオリン協奏曲 BWV.1041。これが渋い演奏なんです。1936 年の古い録音なんですが、実に音楽の富かなこと! BWV.1041 と言えば悲哀系のメロディーで有名ですが、メニューインは感情に溺れすぎず、それでいて胸に訴えかけてくる演奏をします。ヴァイオリニストが本業のはずのエネスコの指揮も息がバッチリ。

BWV.1041 を落ちついて聴きたい時、私はこの一枚をいつも取り出しています。

テン・ホルトのカント・オスティナート by Jeroen van Veen 他

シメオン・テン・ホルト (1923-2012)。最近のクラシック音楽作曲家の代表作「カント・オスティナート」です。いわゆる現代音楽という分野に入るんでしょうか。オリジナルの楽譜があって、繰り返し回数、演奏者の数まで自由に決めて良いとされています。

カント・オスティナートはミニマル音楽というジャンルの一曲。小さなフレーズを何度も何度も繰り返し、繰り返しの中で少しずつ変化を加えて「音楽」を形成します。実家でこの曲を流すと、面白くない、とバッサリ切られて肩身の狭い思いをしています。

個人的には 4 人編成の 2 時間くらいの演奏が好きなのですが、今回は時間があったので「The Longest Version」と銘打たれているこの CD を聴きました。演奏者はピアニスト 4 人、オルガニスト 1 人の計 5 人。CD 枚数 4 枚。総演奏時間 250 分弱!! 2014 年 5 月の録音です。

バッハのフーガのような構成美を求めちゃあいけません。音楽がほんとうにゆっくりゆっくり変化してい様を天体観測するような趣で楽しむ。そんな作品です。