2011-03-11

J. S. バッハの無伴奏ソナタとパルティータ (ミルシテイン; 1973)

HMV で DG & Decca オリジナルス半額セールを行なっているので、J. S. バッハの無伴奏ソナタとパルティータ (全曲) をミルシテインが弾いている CD を買いました。二枚組で 1570 円。

ミルシテインは同曲を二回録音しており、私が買った CD は二回目の録音 (1973 年録音) です。

Bach:  Sonatas and Partitas for Solo Violin

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この CD は「クラシック CD の名盤」という本で、中野雄氏が推薦ディスクとして挙げられていたものです。中野氏の推薦の辞を引用してみましょう。燃えるような情熱 = 作曲者への共感を、一点一画ゆるがせにしない清潔かつ完璧な技巧を駆使して表現し尽くしている。「正直この説明ではよく分からん」と思いながら、物は試しと買ってみました。

新版 クラシックCDの名盤 (文春新書)
宇野 功芳 福島 章恭 中野 雄

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文藝春秋 2008-07
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感想

最近はバロックものは古楽器系の演奏ばかり聞いていました。バッハの演奏もやっぱり、古楽器で上手い人が弾いたのが良いよね〜、と。

そんな思いをふっ飛ばしてくれました。無伴奏は古楽器でないとという思い込みを、現代ヴァイオリンでも問題なしだよ、と頭をガツンとやられました。

まずゾクッと来るのはヴァイオリンの美音。透明な水を覗き込む様な純粋さ。その美音を生み出すのは、ほとんど (全く?) ブレのない完璧なテクニック。次に流れる様なフレージング。キレがありキビキビとたボウイング。気負わず、軽くならず、ただ楽譜をなぞるでもなく、一音一音に生命を封じ込める様な演奏。ゾクゾクします。最後に、ボーイ・ソプラノのような美しい高音。たまりません。

大当たりな二枚組を手に入れてホクホクです。

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