2009-04-06

時をかける少女

アニメ映画「時をかける少女」を見ました。原作、筒井康隆。監督、細井守。

数時間〜数日、過去に戻れるようになった少女の物語。映像がハデなわけでもなく、国際舞台を股にかけるわけでもなく、戦争が起きるでもない。日常を描いたタイム・トラベルもの。王道の SF で、淡い恋模様の入った青春映画でした。ハインラインの「夏への扉」が好きな人はハマりそう。かく言う私は、古典の SF が好き。「時をかける少女」は、胸をグシュグシュになるほどハマってしまいました。

ハマった一番の理由は、ストーリーの良さを引き出す「脚本」の出来の良さかな。タイム・リープ (いわゆるタイム・トラベル) が出来ることに気付くまでの日常。タイム・リープが出来ることに気付き、ルールを確認していく課程。そして、タイム・リープの良さと悪さを知る展開。最後に、日常から少しはみ出すクライマックス。これらが、とても自然に結合されているので、映画の世界にグッと引き込まれました。なかなか出来ることではないですよ、この脚本は。

添えられる音楽もポップな感じでグッド。ひたすら元気で前向きな主人公にマッチしています。

映画を見終わると、こちらまで元気をもらえる映画でした。

時をかける少女 通常版 [DVD] 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) 夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

2009-04-05

ウォッチメン (Watchmen)

映画「ウォッチメン」を観て来ました。163 分。R15 指定。

半端なく面白かったです。2009 年、「ウォッチメン」を超える映画が現れることを私は想像が出来ません (エヴァ劇場版「破」を除く)。

ウォッチメンは、アメコミ「ウォッチメン」の映画化です。

『ウォッチメン』(Watchmen)は、アラン・ムーア原作、デイブ・ギボンズ作画による、12巻のアメリカン・コミックである。最初のシリーズは1986年から1987年にわたり、DCコミックから月刊誌として出版され、後にグラフィックノベルとして一冊にまとめられた。

ウォッチメン - Wikipedia より引用

最近のアメコミ映画は、大人の鑑賞に耐える作品が多いですね。ウォッチメンもその流れにあるものです。個人的には、「ダークナイト」と「スーパーマン・リターンズ」と「スパイダーマン 2」を足して 2 で割ったような作品だと思っています (友人は「ダークナイト」と「スーパーマン・リターンズ」と「X メン」を足して 3 で割った作品とも評していました)。まぁ、とにかく完成度が高いです。

最初の一時間は、映画の背景・世界観が小出しに現れます。ストーリーを追うだけで大変です。アメリカはソ連との冷戦の真っ最中。緊張が高まり、何時、核戦争が始まってもおかしくない情況。ヒーロー行為 (コスチームを着た自警行為) は条令により数年前に禁止。ヒーローはみなリタイア。Dr. マンハッタンと呼ばれるヒーロー唯一人が、ソ連に対する抑止力になっている。ウォッチメンが他のアメコミと一線を画しているのは、政治的な背景を持っていることでしょうか。

登場人物の関係も複雑です。作中には主要なヒーローが 6 人登場します: コメディアン、ロールシャッハ、Dr. マンハッタン、ナイト・オウル、シルク・スペクター、オジマンディアス。ある者は人間性を失ないかけ、ある者は犯罪者として追われ、ある者は隠遁し、ある者は億万長者になっている。友情もあるけれど、「ナチス野郎」とか「狂ってる」なんて人物評もある。正直、ヒーロー同士仲が良くない。。。ウォッチメンのチームワークの悪さ (?) を見ると、「X メン」での仲違いが学園モノに思えてしまうほどです。

そんな中、ヒーロー・コメディアンが暗殺されるところから、物語は始まります。

ちなみに、この暗殺シーンでかかっている音楽はナット・キング・コールのアンフォゲッタブル。なんともノスタルジーな音楽ではありませんか。音楽と映像の融合という点でも「ウォッチメン」の質は高いです。ラスト・シーンでかかるのはモーツァルトのレクイエム。私は鳥肌が止まりませんでした。

話を戻して、暗殺の話。誰がコメディアンを殺したのか? ウォッチメンはアメコミで SF ながら、政治的な背景を取り入れつつ、深みのある人間像を構築した上で、ストーリーがしっかりしたサスペンスになっているのですね。これで面白くないはずがないでしょう。一点不満を言えば、上映時間の長さですが、きっと映画を観終わったら分かると思います。160 分は必要な長さだったと。

2009-04-02

アーティスト・アクロの 7 大アーティストは虹の色

少年サンデーでお気に入りの連載の一つ「アーティスト・アクロ」(桜井 亜都)。

この中に 7 大アーティストというのが出てくるのですが、現在、2 人までしか名前が分かっていません。

1 人目はヴルー・シエル。2 人目はレオンジ・モンターニャ。

レオンジって、オレンジと間違えそう。。。と思っていたのですが、これってそういうこと?

ヴルーはブルー?

ブルー (青) にオレンジ (橙) って、7 大アーティストは虹の色をもじった名前なんじゃないかしらん。もしそうなら、タイトルに「アーティスト」が入ってるだけあって、粋な名前の付け方をしますね。

ちなみに、フランス語でシエルは空、モンターニュは山です。「青の空」に「橙の山」。いいですねぇ。

アーティストアクロ 1 (1) (少年サンデーコミックス) アーティストアクロ 2 (少年サンデーコミックス)