2012-11-28

Shiro SAGISU Music from EVANGELION 3.0 "YOU CAN(NOT)REDO." はサントラ盤じゃない

Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0"YOU CAN(NOT)REDO.
Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0

本日、Amazon から「Shiro SAGISU Music from EVANGELION 3.0 "YOU CAN(NOT)REDO."」が届きました。2 枚組、3,000 円。映画で使われた楽曲のフルバージョンが収録されています。作曲者・鷺巣詩郎氏のホームページもリニューアルされています。

さて、この CD。どうやら映画のサントラ盤ではありません。何をもってサントラ盤とするかは難しいところですが、新劇場版のエヴァに関して言えば、通常二種類の CD がリリースされます。

一つは映画で使用した曲をそのまま収録した「サントラ盤」。もう一つは映画使用のために省いてしまった前奏・楽曲をフル収録した「フルバージョン版」です。一般に「サントラ盤」は「サウンド・トラック」と表記があり、「フルバージョン版」は「Shiro SAGISU Music from EVANGELION X.X」で始まります。

「序」ではまずフルバージョン版が発売され、後にサントラ盤が発売されました。「破」ではサントラ盤とフルバージョン版をセットにした二枚組が発売されました。

今回の「Q」は 2 枚組ということで「破」同様にサントラ盤とフルバージョン盤の同時収録だと一人で勝手に思いこんでいたのですが、聴いてみるとフルバージョン版が 2 枚分収録されているようです。ということは、数か月後にサントラ盤も発売になるということですね。

サントラ盤は映画の流れや勢いをそのままに収録しているのが魅力です。フルバージョン版は、映画の流れ上、切らざるを得なかった曲を聴くことができるのが魅力です。ファンならどちらも手に入れたいところ。ただ、サントラ盤とフルバージョン盤の両方収録と思い込んでいたのが運のつき。少し肩すかしを喰らった気分です。

ああ、でもフルバージョン盤が 2 枚分も聴けるというのは幸せでもあります。困ったものですね。

Shiro SAGISU Music from EVANGELION 3.0 "YOU CAN(NOT)REDO." について

エヴァ Q の「Q」は序破急の「急」だとか「Quickening」の「Q」だとか言われていましたが、映画を三回観た印象では Question の Q な気分です。まさか、それがライナー・ノートでもそうだとは...

Shiro SAGISU Music from EVANGELION 3.0 "YOU CAN(NOT)REDO." には

  • 楽曲解説がありません
  • 対談が前半しか載っていません
  • クレジット詳細が載っていません

これらの情報は、全てホームページで公開予定とのこと。えーと、オフラインでも読める様に PDF と EPUB のダウンロード形式も用意してくれると嬉しいな...

音楽について

Q の音楽は基本暗いですね。作品が暗いので、それに合わせたと言ってしまえばお終いです。

特徴的なのは、男声合唱が多用されていること。「序」の「Angel of Doom」や、「破」の「At the Very Beginning」などを挙げれば分かる通り、基本合唱曲は女声もしくは混声で歌われていました。こちらの方が耳につくのですねー。記憶に残りやすい。ベートーヴェンの「合唱」にしたって合唱パートは女声パートのメロディーを覚えていませんか? (男声ソロは別ね!)。

ところが Q は男声合唱が多い。映画では他の効果音と重なって、メロディー・ラインをよく追えないんです。でも、男声合唱には力強さが有りますね。同時に「暗さ」の演出もやりやすい。これらのメロディーをフルバージョンで聞くことができるのが、本 CD の良いトコロ。もちろん、あのピアノ連弾曲のフルバージョンも聴けます。

何度か聴き直して、また映画を観に行きましょうかね。直近だと 12/1 が映画の日で安く映画を観ることができますねー。

Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0"YOU CAN(NOT)REDO.
サントラ 鷺巣詩郎
Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0
曲名リスト
1. Gods Message =3EM02=
2. The Ultimate Soldier =3EM05=
3. Dark Defender =3EM06=
4. The Anthem =3EM07=
5. Out of the Dark =3EM10=
6. L’Apotre de la Lune (2 pianos) =3EM12=
7. Quatre Mains (a quatre mains) =3EM16=
8. Qui veut faire l’ange fait la bete (piano solo) =3EM17=
9. Trust =3EM19=
10. L’Apotre de la Lune (orchestre cordes) =3EM22=
11. Return to Ash =3EM23=
12. It will mean Victory =3EM24=
13. Betrayal =3EM25=
14. Scarred and Battled =3EM26=
15. From Beethoven 9 =3EM27=
16. The Wrath of God in All its Fury =3EM28=
17. Tout est Perplexe (Theme Q) =3EM30b=
18. Gods Gift =3EM31=
19. Kindred Spirits (Theme Q) =3EM30a=

1. Bataille d’Espace =3EM01=
2. Quiproquo 131 (2 pianos) =3EM03=
3. Serenity Amongst the Turmoil =3EM04=
4. Quelconque 103 (piano) =3EM08=
5. Quiproquo 83 (2 pianos) =3EM09=
6. Quatre Mains (chambre cordes) (ボーナストラック)
7. Quiproquo 140 (piano) =3EM18=
8. Long Slow Pain =3EM20=
9. Quelconque 56 avec A4 (2 pianos plus) =3EM21=
10. Quiproquo 131 (orchestre) (ボーナストラック)
11. Qui veut faire l’ange fait la bete (piano capricieux) (ボーナストラック)
12. Theme Q (guitare) =3EM13=
13. Bande-annonce (garcons) (ボーナストラック)
14. Peaceful Times (choeur) =3EM32=
15. Famously... (ボーナストラック)

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2012-11-24

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前・後編 二回目鑑賞 (ネタバレあり)

立川シネマ・ツーにて、二度目の劇場版鑑賞です。11/22 (木) に観てきました。

初めての劇場版鑑賞でかなり火が点いてしまい、劇場版の主題歌の入った CD を買っての鑑賞です。

ルミナス(期間生産限定アニメ盤)
ClariS
ルミナス(期間生産限定アニメ盤)
曲名リスト
1. ルミナス
2. Friends
3. blossom
4. ルミナス -movie MIX-
5. コネクト -Orchestra ver.- (short EDIT)
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ひかりふる(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)
Kalafina
ひかりふる(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)
曲名リスト
1. ひかりふる
2. 未来
3. Magia[quattro]
4. ひかりふる ~instrumental~
5. 未来 ~instrumental~
6. Magia[quattro] ~instrumental~
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曲に聴き覚えがあると、また映画への思い入れが強くなりますね。オープニングの「ルミナス」も良いですし、ほむら過去編が終わった後に流れる「コネクト」も最高。エンディングに流れた「ひかりふる」は (初回は流し聴きしてしまいましたが) 心に沁みる良い曲で、映画を美しく締めくくっていました。

私はどうも、ほむらに感情移入してしまうようで前編から涙ぐむ始末。まどかと保健室へ行くシーンで、まどかの言葉一つ一つに心抉られるほむらの描写に打ち震え、「数えるのを締めるくらい」という無情な台詞に心を痛め、Q べえを射殺後、「あなたを大事にしている人がいるって、何で分からないの」には涙が零れました。やばいですね。

後編に入っては、ほむら過去編でボロボロになり、「私ね、未来から来たんだよ」の件に涙線崩壊。まどかが魔法少女になると決めた時のショックにもう一泣き。

一体、この映画に何度泣かされてしまったんでしょう。でも良いんです。これだけ泣ける映画もないですから。もう一回、泣いてきたいと思っています。

サントラについて

まどか☆マギカは音楽も良いのでサントラを買いたいのですが、まとまったサントラはないのですね。とても残念です。現存するのは、TV 版 Blu-ray/DVD の 2・4・6 巻に付属しているサントラ CD だけでしょうか? まあ、BD 版は全巻揃えたので良いのですが、劇場版のサントラが出ていないのも寂しいです。是非、劇場版のサントラをちゃんと出して欲しいところです。

エヴァンゲリオン新劇場版: Q 三回目鑑賞

ref

立川シネマ・ツーにて、三度目の鑑賞。11/22 (木) は二回目の上映回を観てきました。午前の予約時点では、10 席ちょっとが埋まっていた程度。平日だし、そんなに混まないだろうと楽観していました。チケットを先に購入して、近くの喫茶店で軽くお食事。時間的にはギリギリなのですが、予告編上映を考えれば 5 分程遅れても大丈夫かな... と。

そんな考えは甘かったです。場内に入ると、人、人、人。ほとんど満席。凄い人気です。

そして私の席は中央ど真ん中。予告編とはいえ、皆さんが画面を眺めている中、人の海を渡ってゆきました。本当にごめんなさい。

感想

えっと感想です。ようやく三回目にして音楽にも耳を傾ける余裕が出てきました。もちろん、カヲルとシンジの連弾曲などは最初から耳に入っています。それ以外のシーンの音楽ですね。聴ける様になったのは。

今回も、「破」同様に新曲が目白押しですが男性コーラス主体な曲が多かったですね。作品全体の「暗さ」を上手く描写していました。アクション・シーンがめまぐるしいのと、明るくないんでちょっと耳に残りにくいんですが... これはサントラが届くのが楽しみです。ええ、予約済なのはモチのロンですよ。

Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0”YOU CAN(NOT)REDO.
サントラ 鷺巣詩郎

Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0”YOU CAN(NOT)REDO.
キングレコード 2012-11-28


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二回目鑑賞後に色々と考えたりしていたことを再確認できました。三回目を観て思ったのは、まだ作品全体を掴みきれていないこと。やっぱり私にとって Q は、かなりショックが大きいようです。少くとも三回目ではまだ納得できない、というか他人に自分の感動を伝えきるだけの落ち着きが得られていないので、四回目を観に行くつもりです。破は八回観ましたが、さて Q は何回観ることになるんでしょうか。

2012-11-22

エヴァンゲリオン新劇場版: Q 二回目鑑賞 (ネタバレあり)

公開初日の 11/17 (土) に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版: Q」を二回観てきました。一回目はエヴァ好きな友達達と一緒に観劇。その後、昼食を摂りながら友達らと諸説議論。色々と騒ぎました (当然ですよね!)。で、皆と別れて二回目の観劇。

映画を観終えたら、友達にメールを送りました。本エントリーは、そのメールに手を加えたものです。

感想

二回目で一回目とかなり印象が変わりました。一回目は新しい設定・先の読めないストーリー、謎の用語に戸惑っていたのだと思います。しかし、二回目ともなると新設定に驚くことはありませんし、ストーリーも先が読めています。すると、一回目観た時には聞き逃していた台詞が沢山あることに気がつきました。映画の世界観に浸って楽しむことができました。

絶望だけしか残らなかった映画に、希望は残っていると思える様になりました。

思い返せば「破」を観た時も、アスカが再起不能になったショックから「エヴァにこんな機能があるなんて!!」という怒濤の展開に頭がついていかなかったものです。本当に「破」を楽しめたのは二回目からでした。今回の Q は 破 よりも破壊力があるので、本当に楽しめるのは三回目以降になるのではないかと思います。

「破」予告編について

一回目観劇後、破の予告編が全く使われていないことに全員がショックを受けました。

で、誰かがあれは「予告編」ではなく破から Q の間を描く「ダイジェスト」だと言いました。これは目から鱗。かなり納得。

ネットを見ると、同じ意見が各所で出ている様ですね。

エヴァはテレビ版「第弐拾四話」「第弐拾伍話」で予告にちゃんとしない予告を入れるというゴールデンタイムのアニメとしては信じられない事をやりましたし、Q の劇場映画予告編でまさかのピアノ・アニメーションだけという離れわざをやってくれて「流石エヴァ」と思いました。でも、破の予告編がワンカットも使われないとか、リツコ博士風に言えば「ありえないわ!!」な展開に言葉も出ません。

ガキシンジについて

一回目観劇後、アスカがシンジを「ガキシンジ」と呼んでいることがどうも乱暴という話が出ました。

見直してみると、アスカは最初から「ガキシンジ」と呼んではいないのですね。アスカが最初に呼ぶシンジの呼び方は、破同様「バカシンジ」でした。「ガキ」と呼ぶとのは、シンジがレイと一緒に逃亡した時。「あれじゃあ、バカじゃなくてガキね」と切り捨ててからでした。

後半でシンジと遭遇した時も「バカシンジ」と呼んでいます。しかし、エヴァに乗っていることを知り「ガキシンジ」に呼ぶようになりました。

アスカとマリと姫について

一回目観劇後、今回はマリがサポート役に回っていた。もっとメインに戦って欲しい、という話題が出ました。

映画を見て思ったのですが、アスカ・マリは「シンジはアスカを助けなければいけない」という共通認識を持っている様に感じました。具体的な台詞は三回。

  • アスカとシンジの最初の面会時、アスカは「なぜ助けてくれなかった」のかと問いつめます
  • セントラル・ドグマでの戦闘中、マリは「あんたが姫を助けなきゃ」と言います
  • ラスト近く、エントリー・プラグの中でいじけているシンジに対してアスカは「あんたは私を助けてくれない」と言います

時系列を遡れば、破から Q の間、シンジはずっとエントリー・プラグの中に居てアスカを助けられる状態ではありませんでした。すると、「助けてくれなかった」というのは第 9 使徒に寄生された時のことを指している様に思えます。あの時、シンジは第 9 使徒と戦いはしませんでしたが、アスカを助けようともしませんでした。結局、ダミー・プラグに全権を与けて (奪われて) アスカを「助けなかった」ことになります。これが、過去にシンジがアスカを助けなかった事だと思います。

その後、シンジは「世界がどうなってもいい」「でも綾波だけは助ける」と言ってレイを助けようとします。結果、サード・インパクトを引き起こすわけですが、アスカにしてみれば自分は助けなかったくせにレイはサード・インパクトを起こしても助けようとした、と比較された様に思い傷ついたのかもしれません。

その鬱積が 14 年間溜まっていたところで初面会。アスカは「怒りと悲しみの累積」と言ってシンジに突っかかります。

マリからは「アスカがシンジに会いたがっていた」様な仄めかしを受けて、アスカは一蹴します。このアスカの心情はいかばかりか?

話は変わって、今のアスカをシンジが助けなければいけない、という話。その件については全く分かっていないんですが、マリがアスカを姫と呼びサポート役に徹しているのはそういう背景があるからでは? と考えてみたり。

アイキャッチについて

「序」の「you are (not) alone」、「破」の「you can (not) advance」、「Q」の「you can (not) redo」。このアイキャッチを挟んで映画は方向性を変えるんですよね。つまり、前半は括弧部分なしなストーリーで、後半が括弧部分ありのストーリー。

「序」では「you are alone」だったシンジがアイキャッチを挟んで「you are not alone」になってゆきます。「破」でも「you can advance」していたシンジがアイキャッチ後、アスカの再起不能・レイの喪失 (どちらも未遂?) という試練に立たされます。

そして「Q」でもこの方向性は変わりませんでした。復帰直後から「エヴァに乗ります」と前向きなシンジ。周りからの冷たい反応に対して「綾波、ここだ!」と呼びかけるシンジ (このシーンは好き!)。カヲルと親しくなりネルフでの居場所を見つけ始めようとするシンジ。それは「破」で「行きなさい!」とミサトに言われたシンジでした。周りとの関係を「redo」(やり直す、修復する)しようとするシンジ。

でも、自分が引き起こしたサード・インパクトの結果を見せつけられ「can not redo」へと... それはもう畳みかける様に... 前半ですら周りの態度が冷え切っていたというのに、問答無用で修複できない現実を見せつけられるシンジ。これは心が折れます。

テレビ版と Q

「序」「破」と違って「Q」では大きなストーリー変更が入りました。それは置いといて、シンジだけに注目すると Q は序・破と同じくテレビ版をなぞっていることが分かります。具体的には

  • 三人目のレイ (綾波シリーズ初期ロット) とのすれ違い
  • カヲルとの出会い・友情・別離
  • 絶望の果ての無気力化
  • 全ての使徒殲滅後のサード・インパクト (フォース・インパクト)

これだけストーリーをいじっても根っこが同じなのは上手いですねぇ。

落ち穂拾い

  • 次回作は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。「𝄂」は音楽記号で終止記号を表します。しかし、終止記号の前にあるコロンも音楽記号に加えて「𝄇」とすると、反復記号を表します。序・破・Q の題名の付け方からすると、終止記号と受け取めるのが正しそうですが、エヴァですからどういう意味を持たせているのか全く分かりません。
  • ヴンダーには「しゅき」があります。私はこれを「朱鬼」とでも書くのかとずっと悩んでいたんですが、どうやら「主機」(主力エンジン) のことのようですね。
  • アスカがマリを「ホネメガネ?」「コネメガネ?」と呼んでいて、どちらが正しいか判らなかったんですが、どうやら「コネメガネ」のようです (see also. 【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】ホネメガネ?コネメガネ?論争に回答が出た【ネタバレなし】 | エアロプレイン - 雑学ブログメディア)
  • コード 777 (トリプル・セブン) は破の「モード反転 The Beast」の進化形? モード反転を二番目の隠しコードとすれば、三番目の隠しコードの様でかっこ良かったです。旧劇場版の「666 プロテクト」を思い出しました。ネーミング・センスが好きです。

あとがき

他にも、ミサト達はいつネルフと袂を別った?、カジさんは?、最初のレイの声は初期ロット・レイの声なのかオリジナル・レイの声なのか?、ネーメシス・シリーズって何?、11 番目の使徒はどうなった? 欠番エヴァンゲリオン (7, 10, 11, 12) はどうなった?、ネブカドネザルの鍵はどうなった?、カシウスの槍はどこから出てきた? etc. 色々と謎が残ります。きっといくつかの謎は放置なんでしょうねぇ〜。

とりあえず、三回目を観てきます。

2012-11-17

エヴァンゲリオン新劇場版: Q 一回目鑑賞

エヴァンゲリオン新劇場版: Q を観ました。

序・破は TV 版をなぞる展開で、ストーリーでは大きな変更がありませんでした。新キャラクターが登場したり、 TV 版と違う演出・設定を楽しんだものです。

Q は、TV 版の基本を踏襲しつつ、大きくストーリーがリメイクされていました。新しいストーリーだと言っても良いかもしれません。「破」の予告編にあったシーンはことごとくず、全く予想しなかったストーリーが突き進みます。

シンジの困惑は、観客である私ともリンクしていた気がします。

映画を観て、リアルタイムにエヴァを見ていた時を思い出しました。先の分からない不安感。消化不良な設定。過去に何がおきたのか。未来に何が待っているのか。ゼーレは、ゲンドウは、カヲルは何を目的にしているのか。その真意は? そしてミサトたちの望みは何処に?

多くの謎を抱えて次作に続きますが、これが 17 年前に見ていたエヴァだと思いました。ある意味、原点回帰した新世紀エヴァンゲリオンを観た思いです。

2012-11-04

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前・後編 を観てきました

11/1 は映画の日。かねてより観たいと思っていた「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」を観てきました。朝一から観ると、丁度、前編終了後に後編が始まるスケジュールだったので、スムーズに前後編を観ることができました。

TV 版について

TV 版「魔法少女まどか☆マギカ」は最終回放映日の Twitter が、なんか凄いことになっていたので興味を持っていました。後日、アニメ好きな友人から名作と言われて、一通り見ていました (一晩で全 12 話、6 時間を見せられました)。第三話の衝撃展開。第十話の神回。やられました。

私のアニメ人生は、ある意味「新世紀エヴァンゲリオン」によって終止符を打たれたと思っていました。エヴァ以降、TV アニメで見たい・見続けたいと思うものがなくなりました。それほど私にとってエヴァの存在は大きいものでした。

まどか☆マギカは、エヴァ以来に衝撃を私に与えた TV アニメでした。思えば、TV 版を見て劇場版を観たアニメはエヴァとまどか☆マギカ以外にありません。強いて言えば、エヴァは「マグマ・ダイバー」(デイヴィッド・ブリンの「サンダイバー」のもじり)、「世界の中心で愛を叫んだけもの」(ハーラン・エリスンの短編小説及び同小説を含む短編集の題名)、「まごこころを君に」(ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」の映画版の邦題) といった外の世界へと繋がる形大事にした作品でしたが、まどか☆マギカは「魔法少女」という既成概念を崩すほかは内へと凝縮していった作品だった様に思います。

まどか☆マギカの良さは各ブログ・メディアで激賞されているので、にわかファンは口をつぐみます。客観的には受賞歴の多さを挙げれば良いでしょうか。第16回アニメーション神戸賞作品賞・テレビ部門受賞、第15回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞受賞、ニュータイプアニメアワード 12 部門受賞 (作品賞含む)、第43回星雲賞メディア部門受賞。そして、日本SF大賞ノミネート。選考委員の宮部みゆきは、『誰かの幸せを願った分、別の誰かを呪わずにいられない』。劇中で繰り返されるこの言葉は、見事に人間の業を言い当てています。それが、年齢性別を問わず、観る者の心を揺さぶるのです。今回、小説の方に桁違いの傑作があったことで損をしてしまいましたが、私には忘れがたい作品でした と述べています。ちなみに、日本SF大賞を受賞した小説は「華竜の宮」。これは過大評価すれば、小松左京が「日本沈没」で到達した場所をスタート地点にした重厚な SF。相手が悪うございました。

劇場版

劇場版は前編 130 分、後編 90 分。計 3 時間 40 分。TV 版の総集編という形で作られていました。といっても、TV では味わえない大画面。素晴らしい音響。そして細かな修正の数々。TV 版を見た人も十分楽しめる作品に仕上がっていました。

特に TV 版第 10 話が、ほとんどカット無しで入っていたのは嬉しかったです。ほむらちゃんの想いに、泣きました。TV 版で免疫があるはずなのに。

翌朝、ぼくに TV 版まどか☆マギカを見せてくれた友達に伝えました。ぼくは劇場版の BD を買うよ... と。

そしてネットで第 10 話を繰り返し見て、何度も泣きました。

今朝、TV 版の BD 盤を Amazon に発注しました。劇場版の BD 発売まで待てなかった orz。

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家族のみんなには、内緒だよ。ごめんね、わけわかんないよね。