FAKiE は Keico (vocal) と Naoki (guiter) による二人組ユニットです。彼らは、たった一本のギターとボーカルだけで曲を作り上げます。Timeless はそんな FAKiE のセカンド・アルバムです。
FAKiE の魅力は、ナイロン弦のギター一本で音楽を支える Naoki の超絶テクニックと、そのギターと息を合わせて歌う Keiko の力強いヴォーカル、そして FAKiE 節とも云えるアレンジです。
もう一曲目から凄い。曲はガーシュウィンの名曲「サマータイム」。本来しっとり力強いはずの曲を、アップテンポにアレンジしちゃってます。途中にスキャットは入るし、ギターは弦を弾いてるだけじゃなくてボディーを太鼓みたいに叩いちゃってるし (Rodrigo Y Gabriela のギターが好きな人なら、きっとハマると思う)、原曲の趣きなんかどこ行く風です。でも、それが FAKiE なので。そしてそれが何とも心地良い。
心地良い理由を考えてみたのですが、「たった二人」というシンプルなユニット構成にあるのかな? と思います。これをオーケストラやバンドを後ろに組んじゃったら、全然楽しくない。世間に氾濫する J-Pops と同じになってしまうと思うんですね。でも、二人でやってるから、やれることが限られちゃう。限られた楽器の中で、どうアレンジしていくかを、二人が楽しんでいるように見える。その楽しさが伝わってくるから、FAKiE のアルバムは楽しいし心地良いんだと思います。
FAKiE の解説は、実質「サマータイム」の説明だけで全て語り尽くせてしまうのですが、あと 2 曲レビューします。
2 曲目に入っている「The Song Remains the Rockn' Roll」。これは Naoki のギター独奏曲。もちろん Kaoki 自身によるオリジナル曲です。クラシックのギター一本でもここまで出来ちゃうんだぞ、という挑戦的な曲です。ギター好きの人には是非聞いて欲しい一品。
もう一曲は 7 曲目に入っている「Fantasy (宇宙のファンタジー)」。アース・ウィンド & ファイヤーの名曲ですね。ご存じない方に簡単に説明すると、アース・ウィンド & ファイアーはツイン・ボーカルをメインに総勢 10 人程のバンドが音作りをするアメリカのファンクミュージック・バンドです。この大所帯のバンドの曲をギター一本・ボーカル一人の FAKiE がどう料理するのか。これがまた素晴らしいアレンジなんですね。余計な音を削ぎ落とし、主旋律を際だたせる一方で、オリジナルにないギターとボーカルの絡みが何とも楽しい。Timeless の中で一番好きな曲です。
Timeless を出している Daiz Records はインディーズですが、こんな素晴らしいアーティストがいることを知って欲しいと思いました。
Timeless
FAKiE
曲名リスト
1. Summer time
2. ソング・リメインズ・ザ・ロックンロール
3. Ribobon in the sky
4. Spain
5. What You Won’t Do for Love
6. 月光
7. Fantasy
8. 歓送の歌
9. ザ・ワールド・スピンズ・アラウンド
10. 地の塩
11. イントゥー・ザ・ライト
12. こころよせて
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All 'N All
Earth Wind & Fire
曲名リスト
1. Serpentine Fire
2. Fantasy
3. In The Marketplace (Interlude)
4. Jupiter
5. Love's Holiday
6. Brazilian Rhyme (Interlude)
7. I'll Write A Song For You
8. Magic Mind
9. Runnin'
10. Brazilian Rhyme (Interlude)
11. Be Ever Wonderful
12. Would You Mind (Demo Version Of Love's Holiday)
13. Runnin' (Original Hollywood Mix)
14. Brazilian Rhyme (Live)
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ありがとう♪
返信削除作ったかいがあります。
現在、日本では活動していませんが
K&Neoもどうぞよろしく♪
K&Neo Neo(ex.FAKiE Naoki)
うわ、うわ、うわ。ご本人とは!! コメントありがとうございます。
返信削除こちらこそ、素晴らしいアルバムをありがとうございます。
実は、Timeless より To The Limit を先に聞いて FAKiE にハマりました。
諸々の都合上、Timeless を先に紹介しましたが、いずれ To The Limit のレビュー記事も書くつもりです。
日本での活動はしていないとのことですが、もし、日本で活動を再開することがあったら是非ライブに行きたいと思っています :)