2010-11-15

ふしぎなふしぎな The Beatles Concerto

ザ・ビートルズ・コンチェルト」。一体、何と不思議なアルバムか!?

二台のピアノによるピアノ協奏曲。構成は三楽章構成。演奏時間は 24 分。ピアノはピーター・ロスタルとポール・シェーファー。指揮はロン・グッドウィン。管弦楽団はロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団。録音は 1978 年にリヴァプール・フィルハーモニック・ホールで行なわれています。ここまで読むと、まっとうなピアノ協奏曲の録音のように思われます。

しかし、この曲の下じきになっているのは題名が示す通りビートルズの曲、全 9 曲:「She Loves You」「Eleanor Rigby」「Yesterday」「All My Loving」「Hey Jude」「Here, There And Everywhere」「Something」「Can't Buy Me Love」「The Long And Winding Road」。まあ、ここまでは許せます。むしろ、メドレー風な協奏曲なのだと理解できます。

ザ・ビートルズ・コンチェルトが常軌を免するのは、メドレーの曲間。チャイコフスキーとか、ラフマニノフとか、ラフマニノフとか、ラフマニノフとか、ショパンとか、グリーグとか、ガーシュインの協奏曲の旋律が入り込んで来るのです。何度聴き返しても、このブッ飛び具合にガツンとやられます。良い曲なのか悪い曲なのかも分からない。上下左右の方向感覚がなくなった様で、地に足が着かないのです。

この CD を買ったのは、編曲者がジョン・ラッターだったからです。クラシック音楽の世界でジョン・ラッターと言えば大重鎮です。20 世紀を代表する「ラッターのレクイエム」の作曲家。フォーレのレクイエムで 1893 年版 (いわゆるラッター版) を校訂した音楽研究家。ヘンデルのメサイアなどを指揮する指揮者。

そんな人が 1978 年にビートルズの曲をピアノ協奏曲に編曲していた?! それだけで、もう CD を買うのに理由は十分だったわけですが、中身を聞いてこんなにヘンテコ (失礼!) な曲だとは思いもよりませんでした。

ビートルズ・ファンは、この曲を聞いたら、きっと怒るんじゃないかなぁ。クラシック・ファンも、このポップスとクラシック曲の入れ替わりの早さに、ついて行けない気がします。いや、面白いんですけど、楽しいんですけど、本当に買っちゃっていいの? というか誰が買うの?

でも、Amazon では中古品で 9,799 円なんて高値がついているんですよね。びっくりです。

聞いてみたい人へ

それでも聞いてみたいっ! って人は「クラシカル・ビートルズ—ゴールデン・スランバー」をどうぞ。この CD の中に、1978 年に録音されたグッドウィン指揮の「ザ・ビートルズ・コンチェルト」が全曲入っています。値段は 1,800 円。中古品の値段より常識的ですね。更に、最近始まったMP3 版ならアルバムで 1,200 円。この協奏曲だけ聞きたければ、150 円 x 3 楽章 = 450 円で聞けます。

クラシカル・ビートルズ-ゴールデン・スランバー
カペッラ・イストロポリターナ・ウィズ・ソリスツ・オヴ・ザ・バロック・チェンバー・オーケストラ オムニバス レスリー・ギャレット ウィーン少年合唱団 ザ・スウィングル・シンガーズ ロンドン・ヴォイセズ
クラシカル・ビートルズ-ゴールデン・スランバー
曲名リスト
1. イエスタデイ
2. ペニー・レイン
3. オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ (愛こそはすべて)
4. ミッシェル
5. レディ・マドンナ
6. デイ・トリッパー
7. ティケット・トゥ・ライド (涙の乗車券)
8. フォー・ノー・ワン/ブラックバード
9. エイト・デイズ・ア・ウィーク
10. ペイパーバック・ライター
11. ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
12. ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
13. ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
14. イエロー・サブマリン
15. レット・イット・ビー
16. ザ・ビートルズ・コンチェルト I.マエストーソーアレグロ・モデラート
17. ザ・ビートルズ・コンチェルト II.アンダンテ・エスプレッシーヴォ
18. ザ・ビートルズ・コンチェルト III.プレスト
19. ゴールデン・スランバー

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