「天空の城ラピュタ」に USA バージョンというのが存在していたのですねぇ。私もこのサントラを見つけるまで知りませんでした。まあ、それもそのはず。アメリカ版「天空の城ラピュタ」(Castle in the sky) はアメリカで封切られることがなかったそうですから。その未公開だけどサントラは作っちゃったよ、な音源をせっかくだからと CD で出してくれたのがこれになるわけです。
Castle in the Sky ~天空の城ラピュタ USAヴァージョン・サウンドトラック~
久石譲
徳間ジャパンコミュニケーションズ 2002-10-02
売り上げランキング : 31090
Amazonで詳しく見る by G-Tools
ライナーノートから久石氏の言葉を引用します。
『ラピュタ』の音楽はそういうふうに完成度が高かったので、アメリカでリリースするに際しても、本当は手を加えたくなかったんです。しかし、アメリカ映画は最初から最後まで音楽が鳴っているのが普通だから、今までの『ラピュタ』の音楽の付け方だと、アメリカの観客はなじめないんじゃないかということで、もう一度録り直すことにしました。
アメリカ映画で最初から最後まで音楽が鳴っている印象など私にはなかったのですが、久石氏は上記のように感じていたようです。そして幸運なことに、私達は 2 枚目のサントラ・バージョンを手に入れることができるようになったわけですね。
アメリカ版の特徴は、全編「正統派のオーケストラ・サウンド」に演奏し直されている点です。多少、シンセの音は入っていますが、これでもかっていう位いオーケストラの音が鳴ります。
私の好みを言うと、シンセサイザー一本で作られた楽曲は好きです。「ビバリーヒルズ・コップ」の「アクセル F」なんかたまりません。でも、オーケストラとシンセを混ぜてしまった曲は比較的苦手です。オーケストラの厚い響きに、シンセの軽い音が乗っかるのが嫌なのです (当然、それを上手くこなしてしまうハンス・ジマーみたいな人はいますが、少なくともラピュタ時代の久石氏はそうではありませんでした)。
そんなわけで、オーケストラがメインになった USA バージョンの「ラピュタ」サントラを私はこよなく愛します。
あと、このサントラ。収録曲が多いのも嬉しいです。ポムじいさんのシーンで流れる曲が入ってる... とか。
あとがき
このサントラは、ブックオフで保護しました。
最初は、「castle in the sky」って何? USA バージョン? どういった代物? と謎だらけでしたが、その場で iPad を開いて Amazon にアクセス。ちゃんとした USA バージョン (しかもお蔵入り) というレアものであると確認して、すぐにレジへ持って行きました。こんなレアな CD を手離す人も居るんですから、不思議なものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿