2009-12-04

ホロヴィッツの全集が二種類発売中

20 世紀を代表するピアニストの一人、ウラディミール・ホロヴィッツ (Vladimir Horowitz: 1903-1989) が亡くなって 20 年が経ちます。今年はホロヴィッツの没後 20 周年を偲んで、彼の録音を全て収めた全集が 2 種類発売されます。

一つは輸入盤で、Complete Original Jacket Collection と呼ばれるもの。もう一つは国内盤で「ウラディミール・ホロヴィッツ大全集」と呼ばれるものです。両者の収録曲は全く同じ。1928 年から 1989 年にかけて RCA レーベルとソニー・レーベルに残した全録音をまとめたものです。違いをまとめてみました。

  • Complete Original Jacket Collection: 安い (19,965 円)。基本、LP 初出時と同じ形で収録。そのため、1 CD あたりの収録時間が短くなり、CD の枚数が 70 枚となっている。また、カップリングの都合で同一音源が重複して収録されていることもある。
  • ウラディミール・ホロヴィッツ大全集: 高い (40,000 円: アマゾン特価 31,439 円)。カップリングを Complete Original Jacket Collection から見直し、44 枚組のコンパクトなものにし直している。

見ての通り、LP の懐古さにひかれるなら前者を、CD の良さを十分に発揮したいなら後者を選ばれるとよいでしょう。もしくは財布と相談して、前者を選ぶという手もあります。私はお財布の事情で、安い Complete Original Jacket Collection を買いました。軽く何枚か聞いていますが、良いですね。テクニックはバリバリですし、音楽性もあるし。今は時間がないので小品ものを聞いていますが、時間を見つけたら大物「ラフマニノフのピアノ協奏曲第 3 番」を聞こうと思っています。

注意

さて、最後に一つ注意を。ホロヴィッツは RCA と Sony の他に、EMI に 1932 年から 1936 年にかけて、DG に 1985 年から 1988 年にかけて CD 6 枚分の録音を残しています。これら 6 枚分の録音は、本全集に含まれていません。「Complete, 大全集」の名にもとると思うのですが、そういうことだそうなので、本当にホロヴィッツの全録音を手に入れたい方は、そちらのチェックも怠りませぬよう。

〜ホロヴィッツの弾くショパンのバラード No.1 を聞きながら...

Vladimir Horowitz -Complete Original Jacket Collection

ウラディミール・ホロヴィッツ大全集~コンプリートRCA&ソニー・レコーディングズ1928-1989(DVD付)

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