2011-02-09

Vivarte Box (60 枚組) とアンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション

Vivarte Box というクラシック音楽のボックスを買いました。60 枚組。12,495 円 (Amazon 価格)。

Vivarte Box Set
VARIOUS

B004FTOU6W
SONY CLASSICAL 2011-01-11
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「ヴィヴァルテ (Vivarte)」というレーベル名を私は寡聞にして知りませんでした。Amazon の説明に詳しいので引用します。

1989年、「テレフンケン」「セオン」「DHM」などの古楽の名プロデューサー、ヴォルフ・エリクソンは、ソニー・クラシカル内に古楽専門レーベル『ヴィヴァルテ』を設立することとなりました。それまで彼と友好的にレコーディングを行ってきたアーティストとともに、多くのピリオド楽器録音のすばらしい成果を残してくれました。(中略) 質の高い古楽演奏をコンスタントに供給してきたのは、名プロデューサー W.エリクソンの手腕なのでしょう。演奏だけでなく録音の面でも、当時最先端の20bitレコーディングやSBMなどの画期的な信号技術で、限りなく素晴らしいサウンドが再現されています。

このBOXでは、このレーベルで高い評価を得たアルバムばかりが選ばれ、ピリオド楽器による中世からロマン派まで幅広い時代の芸術を、様々な角度から味わうことのできる盛りだくさんな内容となっています。また、現在入手不可能な盤も数多く収録されているのもうれしいところです。

Amazon.co.jp: Vivarte Box Set: VARIOUS: 音楽 より引用

古楽専門レーベルということで、バッハ前後の作品が中心に収録されています。一番新しい作曲家はブラームスですね (つまり、ブラームス以後の作曲家は収録されていません)。

個人的には、ジーン・ラモン指揮のヴィヴァルディの「四季」やブルーノ・ヴァイル指揮のハイドンの交響曲集、同じくハイドンのオラトリオ「天地創造」、モーツァルトのレクイエム (ランドン版!) といったあたりが目玉商品かと思います。

また、普段単品の CD では絶対買わないけれど、聞いてみたいと思っていた古楽の曲集が入っているのも、このボックスを買った楽しみの一つであります。具体的には、「ネーデルランドのチェンバロ作品集」「16世紀イタリア音楽の諸相」「リュート音楽三世紀の旅」「フェビュスよ、進め」「ゴンベール: カール5世宮廷の音楽」「フランス・バロックのリュート歌」「17世紀のモテット集」「北ドイツのオルガン作品集」「フランスと南オランダのオルガン」「ユートピア=ルネサンスの勝利」といったところです (収録曲は Amazon の内容説明 をご覧下さい)。

アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション

Vivarte Box の中でチェリスト「アンナー・ビルスマ」は大きな位置をしめています。内容説明を引用しましょう。

その核となったのがベルギー、オランダでのピリオド楽器演奏活動の立役者のひとりであったアンナー・ビルスマ。彼を中心に結成された「ラルキブデッリ」は、柔軟な編成でさまざまなレパートリーをこのレーベルに残しました。

Amazon.co.jp: Vivarte Box Set: VARIOUS: 音楽 より引用

一つ困るのは、過去に「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」という 11 枚組のボックスが発売されていて、今回の Vivarte Box と重複する音源があることです。

アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション(11枚組)/Anner Bylsma: 70 years - Limited Edition -
Various

B0002TTWUI
SONY Classic 2007-01-01
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「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」は今でこそ 8 千円近くしますが、私が買った時は 4,800 円と安かったです。おそらく、中古屋で探せば同じ位いの価格で見つかるのではないでしょうか?

それはさておき、Vivarte Box と「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」の重複具合を調べてみましょう。「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」の収録内容は以下の通り。このうち、重複する CD を赤色で示しました。

  • CD1,2 バッハ: 無伴奏チェロ組曲全曲
  • CD3,4 ベートーヴェン: チェロ・ソナタ全集
  • CD5 ボッケリーニ作品集
  • CD6 ブラームス: チェロ・ソナタ集
  • CD7 プロシア王とチェロの音楽
  • CD8 メンデルスゾーン: 弦楽八重奏曲
  • CD9 モーツァルト: ディヴェルティメント K.563
  • CD10 シューベルト: 弦楽五重奏曲
  • CD11 ヴィヴァルディ作品集

11 枚中 6 枚が重複しています。悩ましいのは「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」でも主要な作品が重複していることです。幸いなのは、バッハの無伴奏チェロ組曲が重複していないことですかね。「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」ではバロック・チェロを使った 1979 年の録音が収録されているのに対して、Vivarte Box では現代チェロ (ストラディバリウス「セルヴェ」) を使用した 1992 年の再録音が収録されています。両ボックスを揃えると、ビルスマの無伴奏チェロ組曲の新旧録音が手に入るのは嬉しいところです。

あとがき

私は既に「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」を持っていますが、6 枚の重複よりも残る 54 枚のディスクを買う、と割り切って Vivarte Box を買いました。「アンナー・ビルスマ・リミテッド・エディション」を持っていない人なら、なおさらお買い得なセットかもしれませんね。

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