SPACE BATTLESHIP ヤマトを観てきました。タイトルにも書いた通り、ネタバレありで感想を書いて行きます。まだ観ていない方でネタバレ NG な方は、先には進まないで下さい。
総評
最近公開された「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」に比べるとマシでしたが、「日本人が初めて世界に挑む SF エンターテイメント」という謡い文句には到底達していない出来でした。
最も評価したいのは音楽。TV 版オリジナルの楽曲をオーケストラ仕立てに仕上げて、とても迫力のある音響になっています。TV 版の「歌」が一切用いられなかったのも良ポイントです。全盛期を過ぎた佐々木功に歌ってもらうのは荷が重いでしょうし (TV 版の佐々木功の歌声にはすごく張りがあって素晴らしい!!)、他の歌手がカバーしたら雰囲気が崩れてしまっていたでしょう。あえて「歌」の再録音もカバーも新楽曲も入れなかった判断には喝采を送りたいです (エンディング・テーマは劇中の曲じゃないので別に考えるとしてね)。
脚本・演出については不満が残ります。主な不満点は三つ。TV 版ヤマトを知っていないと破綻しているストーリー。見せ場の見せ方の下手さ。「ヤマト」よりも人間ドラマを中心にした展開。三点目は後述します。
まず一点目の「破綻しているストーリー」について。一例を挙げるると、何故インスカンダルへ行くのか? TV 版ではスターシャからのメッセージがありますが、実写版には「座標とエンジンの設計図」しかありません。それでひょこひょこエンジンを作ったり、14 万 8 千光年もの旅をしようとする人類側の神経が理解できない。そして、メッセージの一つも添付しないイスカンダル側の意図も分かんない。イスカンダルは何がしたいのさ? 座標を渡せば来てくれるとでも思うの? あまりにも不親切。そんでガミラスとイスカンダルが同じエネルギー生命体という設定。無理ありすぎ。地球に遊星爆弾を送り込んで、放射能汚染する必要ないじゃない! 放射能なくても生きれるじゃない!! 人類を全滅させなくても、エネルギー生命体なんだから人類の体を乗っとれば済む話じゃない!! エネルギー生命体のくせに星の一か所に集まって、小さな爆弾一つでジェノサイド (種全滅) されかかるとか危機管理能力低すぎ。そして「我々は全にして個、個にして全」とか王蟲ですか!? そのくせ反乱分子 (イスカンダル) がいるとか全然「個にして全」じゃないじゃないの!? ここら辺は、もう TV 版ファン向けの「意外性」脚本になってるだけで、初めて観る人には混乱しまくりになっていそう。
二点目の「見せ場」について。正直、盛り上がり所が少ないです。TV 版では「とりあえず切り札に波動砲」という流れですが (それはそれで批判の対象になってますけど)、実写版では「まず波動砲」という節操のなさ。この節操のなさが、ストーリーの起伏を小さくして盛り上がらなくしてしまっています。それから、ガミラス星の対空施設破壊シーン。コスモゼロによる自由落下での先導と、続くブラックタイガー隊およびヤマト自身による攻撃が何と言っても見せ場の一つでした。特に地表に向かって戦闘機と宇宙戦艦が突っ込むわけですが、(戦闘機はいいとして) 戦艦はそのまま行けば地表に激突します。そこをヤマトはワープで回避する。手に汗握るシーンなはずですが、このシーンのテンポが早すぎます。手を握る前に次の展開に入られて、かなり肩透かし。こういう演出はスター・トレックを見做らって欲しいものです (スポックを襲うミサイルを、ワープ直後のエンタープライズ号が撃ちおとすシーンは正に見どころ!)。
最後に演技について。日常ドラマの演技を戦争映画に持ち込んだ異和感を持ちました。沖田艦長の演技は、とにかくモゴモゴしていて TV 版に見られる「歴戦の古参艦長」の貫禄がありません。佐度先生は従軍医としての緊張感がなく、まるで市民病院のお医者さんを乗せたよう。そう思うと、お酒ばっかり呑んでいたけれど、TV 版の佐度先生は何気に何事にも動じない軍医でした (誤診はしたけど :p)。森雪は生活班長兼レーダー担当から艦載機乗りに設定が変わっていましたが、感情を出し過ぎ。これは脚本も悪いのかな? 主人公の古代進は大根なので困ります。演技が良かったのは真田さん (柳葉敏郎) と島大介 (緒形直人) の二人だけかなぁ。特に柳葉さんの演技は TV 版の真田さんが乗り移ったかのような演技でしたが、TV 版おなじみの新兵器開発も頭のキレの良さも見せるシーンがなく残念。というか、真田さんを特攻部隊に入れて殺しちゃう脚本ダメでしょ。真田さんはそんなキャラじゃない。島さんに至っては、ほとんど見せ場がない。憐れ! 古代と島の配役、逆の方が良かったんじゃないかしらん。デスラーなんか (涙)。
ヤマトの面白さ
脚本における三点目、「ドラマ的展開」について詳述します。
そもそも、TV 版のヤマトは戦闘シーンを軸に人間ドラマを描いた作品でした。
まず、沖田艦長のカリスマ性。反射衛星砲の正体を握むため死んだフリしたり、太陽フレアを波動砲で撃ち抜いたり、あえて硫酸の海に潜って波動砲を撃ったりと見せ場が沢山でした。古代進はコスモタイガーに乗ってエース・パイロットぶりを発揮したり、艦長代理時代のドメル将軍との戦いは熱いものがありました。島大介はワープの時くらいしか出番がありませんでしたが、実直な仕事ぶりが良かったです。真田さんは、「こんなこともあろうかと」とか「あれは○○だ!」とかヤマト唯一の知恵袋振りを随所に見せてくれていました。
また、物語が進むにつれガミラス側のドラマが展開されたのも忘れてはなりません。デスラー総統発案の罠では、敗れたデスラーが素直に兜を脱ぐ姿が敵ながら見事でしたし、数度に渡るドメル将軍との死闘はヤマト側・ガミラス側相方にドラマを生み出しました。
戦闘シーンにおける知恵比べ、ディスカッションがキャラクターを立たせていたのですね。
ところが実写版では戦闘シーンがサラリと終わってしまうので、キャラクターが立ちません。脚本自体が艦内のドラマを主軸に、間に戦闘シーンを挟む形で構成されているのです。これは TV 版とは全く逆の構成です。更にガミラス側のドラマがないので、一人将棋の様に一方的なドラマ展開になっています。TV 版ファンからすると「ヤマト」なのに「ヤマト」らしくない映画になってしまいました。TV 版に無縁な人にとっては、ドラマと戦闘の配分は良いのかもしれませんが、ストーリー展開がムチャクチャなので混乱してしまうのではないでしょうか?
またガミラス星上陸後のシーンが長かったのも良くなかったと思います。そもそも、上陸するとヤマトの艦橋クルーの活躍がなくなるわけですから。ただでさえ影の薄い島さん、相原さん、南部さんの登場シーンが減りました。代わりに、加藤・山本・斉藤・アナライザーといった本来脇役中の脇役にスポットが当たるようになりました。「ヤマト」の映画としてはバランスが悪すぎませんかね? あと、上陸時の戦闘シーンが「マトリックス・レボリューション」に似ていて悲しかったです。
落ち穂拾い
- 徳川機関長の「波動エンジン出力低下、なれど航行は可能なり」が聞けて良かった
沖田艦長の「地球か・・・何もかもみな懐しい」がなくて残念この台詞はあったとのご指摘を受けました。情報ありがとうございます。- 波動エンジンを載せた「デスラー艦」が出なくて残念
- 冥王星基地がなかったので、遊星爆弾はヤマトがガミラスに着くまで、地球に降りそそいでいたのでは?
- 最大の武器「波動砲」の砲口を塞がれているのに、何も対処しない真田さん (涙)
- 魚雷ミサイル、煙突ミサイル、ロケット・アンカーが使われず残念
- 艦内で人工重力を発生させていたら「下」は常に一定なのに、通常重力下にある様な描写があって SF 的に残念
- ミサイルまでの距離が 60 km とか聞こえたんだけど、聞き間違えだよね? 1 秒もしない内に当たっちゃうよ
楽曲は良かったので、サントラは買おうか悩み中。
「SPACE BATTLESHIP ヤマト」ORIGINAL SOUNDTRACK
サントラ
曲名リスト
1. SPACE BATTLESHIP ヤマト Opening Title
2. 薄汚れた男
3. 希望の船
4. 波動砲発射
5. ガミラス艦隊
6. 帰還
7. ガミラスロイド
8. 命令
9. 敵艦隊消滅
10. 一瞬の静寂
11. 慰め
12. 美しい青い星
13. 危機
14. 信念
15. 新たな歴史を
16. コスモゼロ発進
17. 放射能除去装置の真実
18. 託された未来
19. 地球
20. デスラーの報復
21. 守りたいもの
22. 最期の敬礼
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どもども。いくつか、弁護点を挙げておきます。
返信削除・冥王星基地の件は私も思ったのですが、パンフによれば、遊星爆弾はワープゲートによって送られてくる設定だそうです。ヤマト発進時の巨大ミサイルも「突如として出現した」みたいな言及があったので、本作では冥王星にはガミラスの基地は存在しないのでしょう(確かに、あんな小さな氷の塊にそんなちゃんとした基地を作るというのは、現代の観点からすると相当おかしな話でもあります)。おそらく、遊星爆弾も巨大ミサイルも、ガミラス本星から直接送られてるんですよ。そう考えると、本星で「さらば」のエピソードが取り入れられて、真田が敵中枢部と刺し違えようとしたことにも筋が通ります。つまり、本星を叩けば、地球帰還までの間の遊星爆弾攻撃を阻止できる。これなら、真田が命を掛ける十分な理由になります。
・艦首魚雷・煙突ミサイルは、アニメ版でも第1作ではほとんど(「まったく」だったかも)使われなかったので…(笑)。出番が目につくようになるのは第2作からでした。
・アニメのTV版と比べて足りない部分が多々あることを嘆く気持ちはよくわかりますが、それを言ったらアニメの劇場版も同じ、という点はかなりあります(なので私は、アニメの劇場版を許せるのと同じ程度には、この実写版は許せてしまう気持ちが強いです(笑))。例えば、“古代の艦長代理時代のドメルとの熱い戦い”は、アニメ劇場版では完全にカットされていますし、真田の「らしい」場面もアニメ劇場版では皆無と言っていい。ガミラス側のドラマも、アニメ劇場版ではほとんどカットされてしまっています。
・同様に、戦闘に関する“盛り上がり所が少ない”“節操のなさが、ストーリーの起伏をなくして平板にしてしまっている”という指摘も、アニメ劇場版と同様なんです。アニメ劇場版で、波動砲お披露目場面ってどうなってると思います?なんと、木星浮遊大陸のエピソードは、全部で3分くらいしかないんですよ(笑)。そのうち、波動砲の場面だけで2分くらい占めている。それくらいすごいダイジェスト・ぶつ切り状態なんです。アニメ劇場版は、他の戦闘場面も概してそんな感じで、ドメルは着任後最初の戦闘が七色星団戦だし、その割には「沖田という艦長は只者ではないから油断できない」なんて言うし、七色星団戦も、開戦から終結まで15分くらいしかない有様です。アニメ劇場版の戦闘シーンは大半がぶつ切りの「ハイライト集」程度でしかない、節操のない代物になっているのです。
・要するに尺の問題で、安宅さんの仰る“戦闘シーンがサラリと終わってしまうので、キャラクターが立たない”“脚本自体が艦内のドラマを主軸に、間に戦闘シーンを挟む形で構成されているのです。これは TV 版とは全く逆の構成です。更にガミラス側のドラマがないので、一人将棋の様に一方的なドラマ展開になっています。TV 版ファンからすると「ヤマト」なのに「ヤマト」らしくない映画になってしまいました”というのは、まさしくその通りなんですけど、それは2時間内外という時間的制約を考えると無理もない所で、その点は今度の実写版は「TV 版の」アニメと比べるのは酷で、「劇場版の」アニメと比べてあげるのがフェアなんじゃないかなあ、と思うところです。
・“島の見せ場がない”のも、やっぱりアニメ劇場版もそうだからなあ…(笑)。連動スイッチをオンにし忘れるお茶目ぶりも、雪のまずいコーピーに音を上げるのも、オクトパス星団で古代とケンカするのも TV 版オンリーで、劇場版では全カットでした。むしろ、実写版では息子との交信場面/雪に古代の過去を教える/ラストの退艦前後の、「さらば」をベースとしたセリフといった所で、見せ場は追加されてる方だと思います。
・逆に、アニメTV版・劇場版の穴を埋めるような要素も取り込んだりもしているんですよ。http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20101201141718 の“艦艇部[ママ]に取り付かれて自爆されてもなぜか無事という不思議な展開はもう存在しない。最後の地球艦隊が勝てないと分かっていてわざわざ冥王星まで行く謎も解消されている。あと放射能除去装置の設定に関してはおそらく石津嵐版まで視野に入れて書いている”という指摘には唸りました。
・「ガミラス人は単に人類の身体を乗っ取ればいいのでは?」というのは私も思いましたが、ちょっと考え直しました。地球人類への憑依は「やろうと思えばできる」程度の話で、長時間取り憑いたままというのは無理なのかもしれないし、無理ではないにしろ色々不便・不快なのかもしれない。(そうだとするとイスカンダルは地球でどうやって森雪の身体にとりついたまま生きていくつもりなのかが謎になりますが…(笑)。まあ、彼女は地球の放射能を除去したら自分は滅んでもよい、くらいの自己犠牲的精神に富んだ方だったんでしょうかねえ…?)
・「全然『個にして全』じゃない」というのも、私も思いました(笑)が、あれはまあ「地球型生命体のように意識が個体に明確に帰属しておらず、ある程度分散的に意識を共有しているタイプの生命体」程度の意味しかないのでしょう、たぶん。
・波動砲口を塞がれていたのを真田が放置していたのは、本星上陸作戦まで時間がなかったからなのでしょう。
・SF 的に残念なのは、まあアニメ版から元々そうだったので…。1話でサーシャの船が、冥王星付近から火星まで数分(超光速!?)とか、冥王星に液体の海があるとか、ガミラスが電波中継衛星を設置したら地球とタイムラグなしで交信できるとか、恒星表面近くで波動砲を撃ってエネルギーないはずなのに重力圏離脱できたり、濃硫酸のPHが3だったり…(笑)。(あ、やっぱりパンフによると、実写版ではヤマトの通信設備は超光速設定になりました。これでタイムラグなしで通信してもおかしくない!(笑))
と言った所でしょうか。
【 オマケ 】
・ミサイルまでの距離は 70km と言ってましたね。波動砲発射まで10秒を切った後でしたが。これは確かに近すぎますよね。おそらく、直後の「爆煙の中から姿を現すヤマトの勇姿」のシーンから逆算した感覚的な距離だったんでしょうが。惑星間航行速度がどれほどバカでかいものなのか、やっぱり(おそらく文系であろう)脚本家にはなかなか感覚が伝わらないんだなあ…と思いました。
どうも、こんにちは。コメントありがとうございます。そして一言。井汲さん! 熱すぎます!! :)
返信削除てか、本文よりコメントの方が長くないですか?!
閑話休題。返信です。
● 冥王星基地の件は私も思ったのですが、パンフによれば、遊星爆弾はワープゲートによって送られてくる設定だそうです。
むう。そんな設定だったとは知りませんでした。ショックが大きくてパンフは買わなかったのですが、失敗だったようですね。しかし、ワープゲートなんてものがあったら、ガミラスの主力戦艦がわんさかと来て地球艦隊なんか五年も持たない気がしますが、それは突っ込んだら負けなんでしょうね。
● 確かに、あんな小さな氷の塊にそんなちゃんとした基地を作るというのは、現代の観点からすると相当おかしな話でもあります
冥王星はもはや惑星ですらありませんからね (ハハハ)。でも、海王星なり天王星なり木星の浮遊大陸に遊星爆弾基地は場所を移しても良かったかも。ヤマト航海中、ずっと遊星爆弾雨霰ってのはどうも釈然としないです。
● 艦首魚雷・煙突ミサイルは、アニメ版でも第1作では (略) 使われなかった
えっ!? マジ? で、でも、実写版はヤマトなくなっちゃうんだから、艦首魚雷・煙突ミサイルのシーンも欲しい。。。
● それを言ったらアニメの劇場版も同じ
グウ。そう返されるとかなり痛いです。アニメ劇場版の記憶があやふやなもので、つい TV 版よりの文句が多くなってしまいました。
● なので私は、アニメの劇場版を許せるのと同じ程度には、この実写版は許せてしまう気持ちが強いです
そうですね。アニメ劇場版と比べると実写版も許せる... かな?
● 木星浮遊大陸のエピソードは、全部で3分くらいしかないんですよ
あれまっ。
● アニメ劇場版の戦闘シーンは大半がぶつ切りの「ハイライト集」程度でしかない、節操のない代物になっているのです。
アニメ劇場版は TV 版のダイジェストなので、どうしても足りない部分はアニメ版で自己補完してしまう (大河ドラマのダイジェスト版も同じかな) のですが、実写版は「補完元」がないというか、「補完元」と違うので、そこに違和を感じているのかなぁ。
● 要するに尺の問題で (略) 今度の実写版は「TV 版の」アニメと比べるのは酷で、「劇場版の」アニメと比べてあげるのがフェア
確かにおっしゃる通り。少し自己弁護をさせてもらえば、実写版を劇場版と同じ様なストーリー展開にするだけで十分だったと思うのですよ。それだけでも、ドラマと VFX で十分おいしい映画になったと思うんです。そして、尺にも見合った物語になったと思うのですね (劇場版と同じくキャラが立たなくなったとしても)。ところが、ガミラス・イスカンダルがエネルギー生命体とか、ガミラス本星での地上戦シーンが長いとか、サブキャラにもスポット当て過ぎとか、最後が「さらば」になってるとか、変更点・追加点が多すぎて 2 時間の映画としては情報過多になってしまったと思うんです。
● 島の見せ場...追加されてる方だと思います。
フムフム。劇場版と比べると、確かにそうかも。
● 艦艇部[ママ]に取り付かれて自爆されてもなぜか無事という不思議な展開はもう存在しない
これは確かに素晴らしい脚本変更でしたね!
● 「ガミラス人は単に人類の身体を乗っ取ればいいのでは?」というのは私も思いましたが...
コメントを読んで考え直したのですが、ガミラス人はエネルギー生命体なので、そもそもどんな惑星でも生きてけるんじゃないかしらん? 何故エネルギー生命体のくせに惑星を改造しないといけないのか不明。真田さんが破壊したあのガミラス人の本体 (?) を、火星なりに移すだけで OK なのでは? ガミラス人の生態が分からない〜〜。
● 波動砲口を塞がれていたのを真田が放置していたのは、本星上陸作戦まで時間がなかったからなのでしょう
う〜ん。やっぱり、そう考えるのが妥当なのでしょうねぇ。
● SF 的に残念なのは、まあアニメ版から元々そうだったので…
そこがヤマト・クオリティですよね (泣)。一つ言わせてもらえれば、ヤマトって宇宙空間は三次元の広がりを持つのに、ずっと二次元平面的な戦闘を描いていたのですよね。戦闘機がヤマトの上から襲うことはあっても、艦隊が上から襲うことはなかった。それはヤマトの乗組員にとっても、視聴者にとっても当たり前のことだった。ところが「永遠に」で島が姿勢を元に戻そう (2 次元平面上に戻そう) とした時に山南艦長は「構わん、そのまま撃て」と命令する。2 次元戦闘が基本だったヤマトに三次元的戦闘の要素が加わった初めてのシーンで、島は及ばず視聴者も驚いたと思うんです。私はあのシーンが好きなので、ついこの二次元の枠にとらわれた描写が気になってしまったのでした。
● ミサイルまでの距離は 70km と言ってましたね... やっぱり(おそらく文系であろう)脚本家にはなかなか感覚が伝わらないんだなあ…と思いました。
ねぇ。
ワープゲートは、天然自然のものではなく、科学力によってワープさせてるようなので、ミサイル・爆弾程度のものは送れても、戦艦とか、艦隊とかになると質量が大きすぎて無理なのかもしれませんね。瞬間物質移送機の変奏なんだと思います。
返信削除艦首ミサイル・煙突ミサイルは、CG モデル作るのが間に合わなかったんでしょうかねえ…。私も、観たかった気持ちはあります。あと、ヤマトと言えばもくもく煙を上げながら進む姿が定番ですが、実写版ではあれほどオーバーには煙上がってませんでしたね。やっぱり、煙の CG 表現が大変で見送られたのか、それとも「あんな派手に煙出てたら、あっと言う間に艦内の酸素使い切っちゃうだろ!?」というアニメ版に対する整合性を考慮したのか…(笑)。
ガミラス人の生態は確かに謎ですね。ノベライズ版で補完されたりしてるんでしょうか…。まあ、ガミラス・イスカンダルの設定大幅変更は「あり」だと思っています。2時間しかなく一部しか描けないので、ガミラス側のドラマなんかやってたらどうしても中途半端にしかならない。それくらいならいっそのこと、まったく描かない…という判断がなされたのでしょう。問題は、その決断はいいとしても、イマイチ疑問が残ってしまう設定になってしまったことですね。
実写版は、「あんなに強力な対人戦闘能力があるアンドロイドがあるなら、それをもっとたくさん積んで行けばよかったのに」という指摘を見かけて「なるほど」と思いました。確かに、空間騎兵隊という部隊を搭乗させた以上、白兵戦の可能性を十分以上に見込んでいるはずで、そこであんな高性能なマシンがあるなら、もっと積んで行かない理由はないですよね(笑)。なぜ古代の私物扱いだったアナライザーが、あんな(無駄に)強力な戦闘能力を持っていたのかも謎です。
あと、実写版ではヤマトの全長は500m以上になりました(http://yamato-movie.net/story.html の「1st MISSION」で確認できます)。なのでもう旧戦艦大和の改造品、という設定は捨てなくちゃいけないんですが、なぜかそれは残ったまま、というのは謎です…(笑)。
● ワープゲートは、(略) 科学力によってワープさせてるよう
返信削除ふむふむ。なるほど。
● 艦首ミサイル・煙突ミサイルは、CG モデル作るのが間に合わなかったんでしょうかねえ…
ああ、そっち。製作側の都合ですか。それなら分かる気もします。確かに作るの大変そうですもんね。
● あと、ヤマトと言えばもくもく煙を上げながら進む姿が定番ですが
きっと CG 作るのが大変だったんだと...。「中の酸素なくなっちゃう」ってのが理由なら、何を今さら小さなことを気にしているの! と逆ツッコミしたい :p
● ガミラス人の生態は確かに謎ですね (略) 問題は、その決断はいいとしても、イマイチ疑問が残ってしまう設定になってしまったことですね。
全くもって、そうですね。
● 実写版は、「あんなに強力な対人戦闘能力があるアンドロイドがあるなら、それをもっとたくさん積んで行けばよかったのに」という指摘を見かけて「なるほど」と思いました (後略)
確かにそうですね。空間騎兵隊よりもアンドロイド導入の方があらゆる点でメリット高いですね。
アナライザーについて個人的解釈を言えば、古代が持っていたアナライザーはあくまで板状のアナライズ (解析用) モバイル・コンピュターで、あの自律アンドロイドは古代の私物ではなくコスモ・ゼロの付属物と考えます。つまり、コスモ・ゼロにはアンドロイドが最初から付属していて、古代の持つような自律型モバイル・コンピューターを挿すことで、自律アンドロイドとして支援が出来る設定になっているのではないか? と。これなら、あのアンドロイドが古代の私物でなくなるし、アンドロイドの戦闘力が高いのもコスモ・ゼロという戦闘機の支援パーツということで矛盾がなくなります。
話は戻って、そんな強いアンドロイドを何故一機だけしか持っていかないの? という疑問は更に強くなりますが ^^;
● 実写版ではヤマトの全長は500m以上になりました
デカすぎ!! TV 版のヤマトも本来の戦艦ヤマトより全長が長い設定でしたが、それは後方ノズルが付いたため、という説明がありました。でも、500m ではもう... デカすぎ。