2011-08-04

クラシック音楽 CD のならべ方

クラシック音楽が好きです。CD の数も千枚を越えました。数が増えると、ルールに沿って CD を棚にならべないと収拾がつきません。ぶっちゃけ、目的の CD がどこにあるのか分からなくなります。

そこで、一例ではありますが、私の CD をならべ方をご紹介します。

三大別

持っている CD をまず三つに分類しています。

  1. 大物ボックス物
  2. 作曲家物
  3. アーティスト物

大物ボックスは CD 専用ラックには入り難いのと、他の場所に置いて管理しても実用上問題がないので例外扱いです。大物ボックス物 の定義は大雑把ですが、CD の枚数が 10 枚を越える辺りを境いにしています。つまり、2 枚組・3 枚組が当たり前のバッハの無伴奏チェロ組曲やマタイ受難曲は、「大物」とは考えていません。

大半の CD は作曲家物として管理しています。作曲家の順に並べています。私の場合、作曲家の生年順に並べています。従って、CD ラックの上からルネサンス音楽〜バロック音楽〜古典音楽という風に並んでいます。一枚の CD に複数の作曲家が収録されている場合は、基本的に古い作曲家を優先してならべています。例えば一枚の CD にハイドンの交響曲第 101 番とドヴォルザークの交響曲第 9 番「新世界」が収録されている場合、その CD はハイドンの列に並ばせています。

作曲家に続けて、アーティストを主体にしたアルバムやボックス物を並べています。並びはアーティストの生年順です。これは「ロシア名曲集 マルケヴィッチ」のように複数の作曲家の曲を一枚のアルバムに収めたものや、「Fritz Kreisler Icon ボックス」のように一人のアーティストの集大成的なボックスを指します (大物ボックスは別に管理します)。

作曲家もアーティストもバラバラなコンピレーションものはほとんど持っていないので、その後ろに並べています。

作曲家ならび詳細

同じ作曲家を集めたら、次は下記のルールで細分化します。

  • 楽曲の種類
  • 楽曲の構成の大きい順
  • アーティストの生年順

まず、楽曲の種類で並べます。私は交響曲・協奏曲・管弦楽曲・室内楽曲・器楽曲・合唱曲/歌曲・宗教曲・オペラの順に並べています。

次に楽曲の構成の大きい順です。協奏曲で言えば、「ヴァイオリンとチェロの二重協奏曲」を「ヴァイオリン協奏曲」より前に置きます。室内楽曲では八重奏曲、七重奏曲、ピアノ五重奏曲、弦楽四重奏曲、ヴァイオリン・ソナタというふうにです。構成数が同じ場合 — ピアノ四重奏と弦楽四重奏、ヴァイオリン・ソナタとチェロ・ソナタ — の場合、混成物を前に、弦楽器は主要な物 (ヴァイオリン→チェロ→ヴィオラ...) 順に並べています。

そしてアーティストの生年順です。ベートーヴェンのピアノ・ソナタで言えば、シュナーベル(1882)、バックハウス(1884)、ナット(1890)、ギーゼキング(1895.11.05)、ケンプ(1895.11.25)、ルドルフ・ゼルキン(1903)、グリンベルク(1908)... という感じです。同じ曲を同じ人が演奏している場合、録音年順に並べています。

最後に全集物について。ボックスによっては、「弦楽五重奏と弦楽四重奏の全集」や「ピアノ・ソナタと小品の全集」といったものがあります。この場合、その所属の先頭に置いています。例えば、「弦楽五重奏と弦楽四重奏の全集」は室内楽曲の先頭に、「ピアノ・ソナタと小品の全集」の場合、アーティストが一人であればそのアーティストの先頭に置いています。

悩みどころと例外について

バッハの鍵盤楽曲の場合、平均律クラヴィーアとイギリス組曲とフランス組曲とパルティータをどういう順番で並べるのが適当でしょうか? ショパンのピアノ曲では、エチュードとワルツとノクターンとプレリュードとバラードとマズルカの順序はどうするのが適切でしょうか? この点については私も悩みながら CD をならべています。

例外について書けば、リスト編曲によるベートーヴェンの交響曲は「ピアノ曲」ではなく「交響曲」のコーナーの一番後ろに置いてあります。しかし、リスト編曲による「パガニーニ大練習曲」はパガニーニではなくリストのコーナーに置いてあります。ルールばかり優先していると、直感的に CD を見つけられなくなる場合もあるので注意が必要です。

CD を探す

聞きたい曲があるのに、その曲・演奏を収録した CD が見つけられない。こんな場合が多々あります。私はこの問題を棚並べで解決しようとはせず、独自のデータベースを作って管理しています。データベースの話はまた今度。

蛇足

作曲家やアーティストのならびは、生年順ではなく作曲家・アーティストのアルファベット順を採用しても良いでしょう。生年で並べるメリットは、自然と音楽史に精通することです。デメリットは、生年を憶えていない作曲家を見つけるのが大変なことです。アルファベット順を使うメリットは、ほとんどの作曲家・アーティストの並びが一目瞭然ということ。デメリットはロシア人やフランス人に例外的な名前が存在すること (ハチャトゥリアンは Khachaturian、カール・リヒターとスヴャトラフ・リヒテルの姓は両方とも Richter と綴るなど) です。

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