関東圏内の蕎麦屋さん紹介本「江戸蕎麦めぐり。」を読みました。
江戸蕎麦めぐり
ほしひかる 吉田 慎治 江戸ソバリエ協会
幹書房 2011-02-03
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2011 年発売の本なので、比較的最近の本ですね。ページ数は 127。そんなに厚くありません。作者は江戸ソバリエ上級認定者たち。江戸ソバリエとは? 江戸ソバリエ協会が認定する民間資格とのこと。帯の説明を引用してみます:
江戸ソバリエ協会が主催する、江戸ソバリエ認定講座にて食べ歩き (舌学)、うんちく (耳学)、蕎麦打ち (手学) の三部門で構成される「江戸蕎麦学」を学び、その後に提出するレポート (脳学) において一定の成積をおさめた人に与えられる民間の資格。
正に、東京における蕎麦好きの集まりですね。
本書の構成
本書は大きく分けて三部構成になっています。
- 蕎麦の歴史と、江戸蕎麦御三家 (+1 店) へのインタビュー
- 至福の蕎麦屋 38 軒 (一店につき 2 ページ)
- 感銘の蕎麦屋 88 軒 (一ページに 8,9 軒)
冒頭を飾る「江戸蕎麦ものがたり」は 2 ページながら、よくまとまった蕎麦の歴史書です。木曾・定勝寺の古文書に蕎麦切り (麺の体裁を取った蕎麦。今、普通に「そば」といったら、この蕎麦切りを指します) の記述があるのが最初の記録だとか、それからどうやって江戸にそばの文化が渡って来たのか? などが書かれています。蕎麦素人の私には丁度良い勉強になりました。
至福の蕎麦屋 38 軒では、蕎麦屋の内装・代表作が写真付きで紹介されています。電話番号・住所・地図・開店時間・駐車場の有無・座席数といった基本情報があり、1 ページがコラム調にお店・店主の紹介となっています。
私が今日、エントリーにした「鷲ひら」さんは pp.88,89 ページに紹介されています。読み直すと、また食べに行きたくなるので本を閉じて... と。
至福の蕎麦屋 38 軒で紹介されている蕎麦屋は、東京都 24 軒・神奈川県 4 軒・千葉県 5 軒・埼玉県 5 軒という振り分け。東京都のお店が多いのは仕方がないんでしょうかね。都内に足を伸ばした折りは、是非、最寄に本書で紹介された蕎麦屋がないかチェックしないと、ですね。
感銘の蕎麦屋 88 軒には、「至福〜」で洩れたお店が紹介されています。嬉しかったのは p.118 で紹介されている「酒と肴と手打そば 睦」の紹介。実はこちらのお店の「最初にバイト」に入ったんですよ。週三回、まかないでお蕎麦を頂きました。ある意味、一番贅沢な日々だったかもしれません。当時から美味しい蕎麦屋だと思っていたのですが、ソバリエに選ばれるまでのお店になっていたとは。感慨ひとしおです。
あとがき
蕎麦屋を紹介する本を探すと、山の様に沢山ありますね。結局、私は目が回って一冊も買っていなかったわけですが... 先日「鷲ひら」で食事をしていたら「本書で紹介」との一文が目に入ったので買ってみました。何かの機会がないと買わないものですねぇ。
私の蕎麦人生は「睦」へバイトに入った時から始まり、京都に移って市内の手打ち蕎麦屋を巡って花開きました。関東に戻ってからは、少々沈黙気味でしたが、本書片手にまた蕎麦熱が再燃しそうな気持ちです。
最後に... できれば、本書の「京都」版も出して欲しいものです。
- see also life@aka: そばの検索結果
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