「こんな音楽があったんだ! 〜 目からウロコの CD ガイド」(みつとみ俊郎) という本を図書館で借りてみました。クラシック音楽も少し紹介されていますが、ポップスをメインに CD 紹介している本です。有名所では、カトリーヌ・ドヌーヴ、エディット・ピアフ、ジプシー・キングス、平井堅、女子十二楽坊、美空ひばりと続きます。クラシック音楽も少しだけ。メンゲルベルグのマタイ受難曲とかリパッティやデュ・プレ、グレン・グールドなどが取り上げられています。
いろんなタイプの楽曲を紹介しているので、読んでいると「あ、この CD うちにもあった!」と思ったり、「ちょっとこの CD 気になるな」と思わせてくれます。お高くクラシック音楽批評したり、一つのジャンルに縛られていないのが本書の良い所でしょう (逆に専門的な本を望む場合、本書は向きません)。
Joan Baez/5
そんな中で注目を引き、HMV で注文してしまったのがこれ。Joan Baez の 「5」というアルバムです。少し引用してみましょう。
「ドナ・ドナ・ドナ」とか「勝利をわれらに」とかいった、かなり政治的なメッセージ色の強い曲をたくさん歌っていた中で、絶的に忘れてはならない異色の一曲がある。それが、ブラジルのクラシック作曲家エイトル・ヴィラ=ロボスの「バキアナス・ブラジレイラス第五番」という作品。(中略)
クラシックの名曲なので、大勢のソプラノ歌手がレコーディングしているが、その中でもこのジョーン・バエズ盤がきわめつけ。私は、この作品のすべての音源を聴いたが、彼女を超える盤にいまだに出会ったことがない。
「バキアナス・ブラジレイラス」は「ブラジル風バッハ」と訳されます。
それにしても、なんという自信! クラシック本家のソプラノ歌手をさしおいて、『きわめつけ』とはいかほどのものか? バエズもヴィラ=ロボスもそれほど多くは聞いていませんが、好きか嫌いかと聞かれたら「好き」な部類です。ちょっとした興味で買ってみました。
チェロ 8 本とソプラノのヴォカリーズ (台詞なしで歌うスタイル) で構成された「アリア」。最初にチェロが流れるように入るところから他と一線を画す感じ。バエズのヴォーカルが入って、チェロと絡み合うようにメロディーを歌い上げるのを聞き、これは格が違う! と驚きました。まさか、バエズがこれ程までに正攻法にクラシック音楽を歌い上げるとは思いませんでした。歌手名な知らせずに聞いたら、イタリアのソプラノが歌っていると間違えるのではないでしょうか?
実は「5」というアルバム、この一曲しかまだ聴いていないのですが、それはこの曲をリピートで聞いているからです。それほどに素晴らしい出来晴え。こんな出会いは久しぶりでした。
私は下記のLPで繰り返し聴いていました。CDを探していましたが、なかなか無く、今回その存在を知り感謝しています。なんとか手に入れたいです:
返信削除ジョーン・バエズ ゴールデン・アルバム
SIDE 1
1. ドンナ・ドンナ
2. 朝日のあたる家
3. フォーチュン
4. 花はどこへ行った
5. バーミンガムの日曜日
6. 愛の喜び
7. 「ブラジル風のバッハ」よりアリア
SR-1 LP ( 1966 )
NT さん、こんにちは。
返信削除同じ曲を好きな人が居ると知って、とても嬉しいです。
さて CD ですが、このエントリーの CD のジャケットをクリックすると Amazon のページに飛びます。
今、Amazon だと「1〜3週間以内に発送」のステータスのようですが、確実に手に入ると思いますよ。
もし、それで手に入らないようでしたら、少々時間がかかりますが
Amazon マーケットプレイス (大低は海外の CD ショップ) から購入する方法もあります。