先週風邪を引きました。床の中で退屈だろうと、友達がマンガを貸してくれました。
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働きマン [1][2][3][4] (安野モヨコ)
主人公は出版社に勤める女性編集者。「働きマン」なんて題名だから「男」が主人公なのかと思ったら、違うんですね。「マン」のように働く女性が主人公なんです。題名にセンスを感じないし、聞いたことのないマンガだったので期待してなかったんですが、大間違い。いい意味で予想を裏切られました。
毎回押し潰されそうな仕事量の中で、人とのふれあいがあり、同僚の思わぬ一面を知り、そして笑いがある。そして一歩一歩、主人公は気付いてないかもしれないけれど、キャリア・アップしていく。時々、主人公以外の視点 (彼氏とか同僚とか) で短編が入っていますが、それが物語に深みを与えてくれます。群像的に雑誌社を描きながら、女性の主人公が頑張ってる姿が中心にある。言葉で書くと難しそう... でも、読んでみると面白い。あれ、これはマンガのタイトルを見直して思ったのと思じことだなぁ。
「働きマン」は上っ面で、大きく損をしている作品なのかもしれません。
ちなみに掲載誌は、「モーニング」。不定期連載。次の単行本が楽しみです。
ソムリエール [1][2][3][4] (城アラキ / 松井勝法 )
「ソムリエ」(何年か前にドラマ化されました) や「バーテンダー」(現在スーパー・ジャンプで連載中) の原作者・城アキラのソムリエールのお話。
「ソムリエール」がビジネス・ジャンプで始まった時、二三話読んで読むのを止めてしまいました。なんかキャラクターに面白みを感じなかったので...
今回、改めて 4 冊通して読んだわけですが、印象は変わりませんでした。城アキラのお酒マンガって、お酒の蘊蓄をからめて描く人間ドラマがウリだと思います。そこで重要なのは、蘊蓄とストーリーのバランス。蘊蓄にばかり天秤が傾くと、知識ばかりが鼻についてしまいます。知識が同じでも、話の切り出し方やシチュエーション次第で受け取め方が変わって来ますし、そういう匙加減が上手くいってこその「ソムリエ」や「バーテンダー」の成功があると思います。
しかし、「ソムリエール」に関しては、そのバランスが崩れているように思えてなりません。主人公がワインの蘊蓄で客や素人をやりこめているように感じるのです。
単行本には、本編以外の「ソムリエール」(本編のプロトタイプ的短編?) が収録されていますが、そちらの方が面白かったです。