2010-05-12

ベートーヴェンの交響曲 5・6 番 (ケーゲルの東京ライヴ)

HMV で、ケーゲルの東京ライヴ盤を見つけてしまいました。

過去、「それでもクラシックはモなない! (松本 大輔)」で紹介され、私が欲しい欲しいと思っていた盤です。昨日のリヒテル・インスブルック・ライヴといい、案外手軽に手に入るようになってきて嬉しいものですね。

それでもクラシックは死なない!

運命

まずは一枚目。「運命」を聞きます。もう手垢のついた名曲。第一、第二楽章と聞いての感想。爆演系。

フルトヴェングラーの 1947 ライヴと同タイプですね。これを再現したいと誰もが思い、そして誰も果たせずに終わっている夢。ケーゲルの演奏は、その中でもかなり良い線を行っています。フルトヴェングラーの演奏をステレオ録音で聞きたいと思っている諸氏には、一番近い盤かもしれません。

で、三楽章。空気が変わります。演奏の質が上がったとか、フルトヴェングラー以上になったとか、そういうのではないのですが、ともかくそう表現するしかないというか。ゾクッとする気迫が演奏に注入された感じでした。それは四楽章まで続きます。何と言えば伝わるんでしょうね。タダモノではない演奏に出会いました。

G 線上のアリア

締めはアンコールにかかった「G 線上のアリア」。これがもう神品。

とても静か。静謐。音だけの芸術を造る、とはこのようなことを言うのでしょう。

「運命」もすごかったんですけど、「アリア」の素晴らしさに比べると霞んでしまうほどの演奏でした。

あとがき

もう一枚聞いただけでヘトヘト。田園はまたの日のお楽しみに、CD ラックに戻したのでした。聞いて良かったら、エントリーにします。

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