スコット・ロス (Scott Ross, チェンバリスト) によるスカルラッティのソナタ全集を HMV で購入しました。
ドメニコ・スカルラッティは 1685 年生まれたイタリアの作曲家。バッハ、ヘンデルと生年は同じです。この人は困ったことに 555 曲ものソナタを書いたのですね。一時期は忘れられていた作曲家ですが、20 世紀に入ってホロヴィッツらが取り上げることで知名度を上げてきました。といっても 555 曲。全てを紹介しきれるはずもなく、一部の曲ばかり有名になってゆきました。
そこにスコット・ロスが 34 枚組でもって全集を作ったのですね。1985 年のことでした。この全集は当然、世界初の偉業です。
HMV のワーナー・セール
HMV のワーナー・セールは最大 6 割引というすさまじいもの。最初はほうほう、と眺めていたのですが、何とその中にスコット・ロスのスカルラッティ・ソナタ全集があるじゃないですか!!
- チェンバロ作品全集 スコット・ロス(34CD) — HMV
通常値格 18,200 円のところ、セール価格なんと 8,590 円。6 割引とはいきませんが、53% オフの激安価格です。
Amazon を見てみましょう。こちらもかなり安目の設定ですが、11,235 円。マーケット・プレイスの新品での最安値が 10,894 円。中古ですら 9,760 円です。
Complete Keyboard Sonatas
Domenico Scarlatti
そう、このワーナー・セールにおいては HMV の新品値段が Amazon の中古値段よりも下回っているのですね。これは買わねば!! と注文。今日、手元に戻きました。ずっと欲しいと思っていただけに感動です。
ベルダーの全集
2008 年、二つ目のスカルラッティのソナタ全集が完成しました。演奏者はピーター=ヤン・ベルダー。36 枚組。Amazon 価格 6,698 円。Brilliant Classic というボックス物を安く販売するレーベルから出ました。
Brilliant レーベルが安いのは、大手のレーベルが廃盤にしている様な音源をライセンス契約で集めて売るためです。ですが、それだけではいけないと感じたのか、Brilliant レーベルも演奏者と契約をして録音を行なってきました。ピーター=ヤン・ベルダーは、そんな Brilliant レーベルと契約した人間の一人で、チェンバロで弾く曲 (バッハの作品など) を多く手がけています。
私はまだスコット・ロスの全集を手に入れたばかりなので、ベルダーの全集 (もちろん持ってます) との比較は出来ないのですが、Amazon にオッと思うレビューがあったので引用します。
聴き比べてみると、スコット・ロスの演奏は『陽』で、ピーター=ヤン・ベルダーの演奏は『陰』の演奏だと思う。
(中略)
演奏では特に違いが顕著なのはKK4。この曲はなかなか名曲なのだが、二人の演奏がまるで表と裏のように違う。面白いなと思う。
上手いこと書きますね〜。実は、私がスコット・ロスのボックスを買う時、このレビューが一番参考になったりしました。
あとがき
そんなわけで、手元に 34 枚のボックスがあります。スカルラッティのソナタは短いので、時には BGM に、時には集中して、ゆっくり聞いていこうと思います。
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