Pandora というネット・ラジオがあります。曲名かアーティスト名が入力されると、よく似た曲を探してフル・コーラスかけるというサービスです。
Pandora では曲のスキップはできるのだけど、もう一度その曲を聴くことはできない。ここが開発者の上手い所で...そこに iTunes や Amazon の「Buy」ボタンがあると、つい押したくなる。リスナー心理を巧みに握んだ作りだと思う。
という風に Pandora のビジネス・モデルを書きましたが、本当に買おうという人は居るのかしらと懐疑的でした。しかし、本当によい曲と巡り逢うと、人はお金を出してでも買おうとしてしまうものなのですね。
今回紹介する「Lisa」は、Pandora の中で出会ったアルバムです。
Lisa Kelly との出会い
私は Enya が好きなので、Pandora に「Anywhere Is」という Station を持っています (Anywhere Is は Enya の 3rd album「The Memory of Trees」の二曲目)。すると、聴き慣れたメロディーがかかってくるじゃないですか。それは映画 The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring のエンディング・テーマ May It Be でした。May It Be は Enya が担当した曲ですから、アーティスト繋がりでかかったのでしょう。へぇ、カバーを出してる人が居るんだ
と最初は思っただけだったのですが、これがまた上手いんですね。それが、Lisa Kelly との出会いでした。
調べてみると、この Lisa Kelly という女性は Celtic Woman というグループに所属するアーティストだとか。
Celtic Woman はアイルランド出身の 5 人組による女性グループ。最近ではトリノ・オリンピックの女子フィギュアで荒川静香がエキシビジョンに彼女達の曲 (You Raise Me Up) を使ったそうですね。
彼女達は、一人一枚ずつソロ・アルバムを出しています。Lisa Kelly は「Lisa」というアルバム (デビュー・アルバム) を出していて、この 7 曲目こそ私が Pandora で聴いた May It Be でした。
本当は、HMV まで行って、買おうかどうか悩んだですけどね。アルバム一曲目に、私の大好きな「Siúil A Rún」があるのを知って、物欲に負けました。
Lisa
Lisa Kelly は、しっとりとしていて透明感のある歌声の持ち主。落ち付いた雰囲気は同じアイルランド歌手のメアリー・ブラック (Mary Black) を思い起こさせます。小型版メアリー・ブラックみたい。
エンヤの May It Be と比べると、素直かなぁ、という感じです。エンヤは少し暗い蔭のある歌い方をしていて「中つ国」まで私を連れて行ってくれるのですが、Lisa Kelly の場合アイルランドの外へ出ない。といっても下手なわけじゃなくて、とても丁寧に歌い込んでいるんです。ただ、曲に「明るさ」が与えられてて、それが本当に中つ国なのかといわれると、答えは否。きっとこれは好みの問題になるんじゃないかしらん。私は明るめの May It Be が聞きたい時に、この CD を手に取ってます。
アイルランド民謡の Siúil A Rúin は、清涼感がいい感じに出ています。まるで、アイルランドの風を感じるよう。本来、暗めの曲なのですが、それを感じさせないのもまたいいです。
Celtic Woman というアルバムでも、Lisa Kelly は May It Be と Siúil A Rúin を歌っていますが、同じ録音かどうかは分かりません。
この他、映画 Gladiator のカバー曲 Now We Are Free も良い感じ。
Lisa Kelly は、そろそろセカンド・アルバムを出すそうなので、ちょっと楽しみです。
LisaManhattan Records 2006-01-10
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