2012-03-02

ドラゴン・タトゥーの女を観る

昨日は映画の日でしたね。せっかくなので、最近面白いと評判の「ドラゴン・タトゥーの女」を観てきました。

ストーリー

偽情報を掴まされて信用をなくした雑誌記者。彼の許へ、スウェーデンの大会社の会長から評伝を書いて欲しいとの依頼が来ます。報酬は、彼の信用を失墜させた相手の「本当のスキャンダル」。そして、依頼内容の本当の目的は、40 年以上前に一族の誰かによって殺害された少女・ハリエットの真相解明。

「ドラゴン・タトゥーの女」は、この真相解明に「主人公」を選ぶために身許調査をした女性ハッカー。主人公は彼女をアシスタントに迎え、真相へと迫ります。

感想

二つの軸がこの映画の魅力でした。一つは、23 歳になりながらも後見人を持たなければならないほどに性格がゆがんでしまった「ドラゴン・タトゥーの女」の再生と別れの物語。もう一つは犯人に辿り着くまでの、緻密にして着実な捜査の歩み。

「ドラゴン・タトゥーの女」は、12 歳で父親に火をつけてからというもの、精神病院に入れられたり、麻薬をやったり、暴力をふるったりと、一言で言えば社会不適格者。しかし、一方で超一流のハッカーにして調査員。主人公と捜査を進めるうちに、「ようやく友達が一人できた」と言えるまでになります。この一人の女性の再生の物語が胸を打ちました。

ハリエット殺害の捜査は、足を使った実直な進め方。一枚の写真が気になる。その写真を掲載した新聞に出かける。掲載されなかった写真を見せてもらう。ハリエットが何かに驚く動きを、連続写真の中から導く。パレードの中、何を見て驚いたのか? 当時、同じパレードで写真を撮っていた人物を探し出す。写真を見せてもらう。こういう足を使った捜査を並行して進めてゆくのですね。ミステリー・ファンとしては、この一歩一歩の歩みが面白味を感じるところでした。

映画評を読むと、この映画には原作があるとのこと。「ミレニアム」シリーズの第一作が本作にあたるそうです。ミレニアム・シリーズは全三作。うち第二作までが日本で翻訳・発売済全三巻、既に文庫本で発売中でした。全三巻が揃ったら読んでみようかな?

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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