2014-07-15

マンガ版「四方世界の王」完結!

マンガ版「四方世界の王」(原作: 定金伸治・作画: 雨音たかし) が 6/25 (水) の第 29 話をもって完結しました。

都市国家バービルムの少年ナムルが、不思議な少女シャズとの出会いを経て、後のハンムラビ王となり法典を完成させる。というのが話の骨子。周囲には傭兵王シャムシ=アダト率いるアッシュール。天然系軍略の天才イバルピエルを擁するエシュナンヌ。そしてリム=スィーン王により統治のいき届いた大国ラルサ。これらの国々を相手取って、ナムルとシャズはいかに活路を見出すのか? そんなボーイ・ミーツ・ガールな古代ファンタジー。

原作は全 10 巻の予定が全 12 巻に伸びた... と後書きにありましたが、現在は第 6 巻が 2011 年 に出たきり続編は刊行されていません。そして、マンガ版は原作に追いついた所で連載休載 (当時、月刊少女シリウスで連載)。

2014 年 6 月 25 日から再開されたマンガ版は「最終章」ということで、一気に話が進みます。最終章は全 6 話。あらすじは決まっていたのでしょう。原作のあらすじをマンガに落としていった、というのが大きな印象でしょうか。アダトとイバピエルは前半に姿を出して物語の方向性に若干の彩りを添える程度。シャズはエレール (アダトの娘) との戦いでおった怪我もあって限界ギリギリ。ストーリーはサイド・エピソードをバッサリと切り捨ててナムルとリム=スィーンの対決へ。そこにシャズが現れて...

大雑把なストーリー展開ではありましたが、ひとまず「四方世界の王」のエンディングを見ることができて一安心しました。

ところで、作画の雨音たかしはコメントで

拙いながら、原作とは違う結末を、この度描かせて頂きました。

と書いています。そして、原作の定金氏は

おかげさまで、小説本編のほうももうすぐ再開できそうです。本編のほうはまたちょっとストーリーが違っていたりします

と、やはりマンガ版と原作版でストーリーが違うことを明言しています。どれほど違うのか気になるところですが... 原作の「再開」が伸び伸びになっているので原作版エンディングを見られるかどうか。当初は、原作の第 7 巻の発売予定が 2011 年 11 月だっただけに「もうすぐ」が何時になるのか不安でしょうがありません。

そういう意味でも、マンガ版のエンディングが読めて良かったです。怒濤の展開とエンディングの切なさに受け付けない人もいるかもしれませんが、私は一つの旅が終わった気分で晴れやかです。最終巻第 5 巻の発売は 8/8 とのこと。