三部けいによる SF ミステリー「僕だけがいない街」の最終巻・第 8 巻の Kindle 版が予約を開始していました。2016 年 5 月 2 日 (月) 配信開始。値段はコミック版と同じ 626 円です。
コミック版の発売が 4 月 26 日 (火) ですから、一週間弱で Kindle 版が発売される計算です。ちょうどゴールデン・ウィークの中での発売ですから、余裕があれば 1 巻から 7 巻まで読み返すのも良いかもしれませんね!
三部けいによる SF ミステリー「僕だけがいない街」の最終巻・第 8 巻の Kindle 版が予約を開始していました。2016 年 5 月 2 日 (月) 配信開始。値段はコミック版と同じ 626 円です。
コミック版の発売が 4 月 26 日 (火) ですから、一週間弱で Kindle 版が発売される計算です。ちょうどゴールデン・ウィークの中での発売ですから、余裕があれば 1 巻から 7 巻まで読み返すのも良いかもしれませんね!
ハード SF の名作。ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」が電子書籍化。Amazon では Kindle 版が予約受付中です! 発売予定日は 2014 年 12 月 12 日。
「星を継ぐもの」は、近未来の地球を舞台に「5 万年前の人の化石が月面で発見された」という謎に挑む作品。彼は人間か異星人か? 5 万年前に超古代文明はあったのか? 彼は月面で何をしていたのか? 何故、死んだのか?
様々な謎を巡って、科学者達が論争を重ねます。次第に、物理学者ハント博士と生物学者ダンチェッカー教授によって率いられる二大派閥が対立。時に協力し、時に議備を戦わせ、相手を論破したと思ったら新たな謎が両陣営を更なる謎へ突き落とす。目立たない科学者の発見が、思わぬ大進展へと結びつく。
「星を継ぐもの」には真実を求める科学者達の物語で、「敵」という存在なしにスリリングなストーリーを展開できることを証明した稀有の名作です。
ハント博士とダンチェッカー教授の活躍は「巨人たちの星シリーズ」として続き、全 4 巻で完結します。続編「ガニメデの優しい巨人たち」と第三部「巨人たちの星」も 12/12 発売で予約受付中。第四部「内なる宇宙」は上下分冊で 12/19 発売が予定されています。
最近、遅ればせながら米澤穂信の古典部シリーズを楽しんでいます。古典部シリーズは作者のデビュー作にして、現在 5 作の既刊が出ています。「ビブリア古書堂の事件手帖」や「万能鑑定士 Q の事件簿」と同じく「人の死なないミステリー」であり、学園物ミステリーとして上質なシリーズとなっています (早く続刊でないかな?)
既刊五冊の題名を順に挙げてみます。
探偵役に「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」を標榜する折木奉太郎。ヒロイン・千反田える。「データベースは結論を出さない」と嘯く親友・福部里志。奉太郎の幼なじみで福部に恋する伊原摩耶花の四人がメイン・キャラクター。
古典部シリーズはどれも面白いのですが、ミステリーというのはネタバレせずに紹介するのが難しい。そこで取り上げるのが、古典部シリーズ唯一の短編集「遠まわりする雛」から「心あたりのある者は」です。
登場するのは主人公・折木とヒロイン・千反田の二人。部室に二人が居た所、校内放送が一本。
「十月三十一日、駅前の巧文堂で買い物をした心あたりのある者は、至急、職員室柴崎のところまで来なさい」
この校内放送の内容から、どういう意味で放送が行なわれたのか推理を展開していくというもの。ミステリーを嗜む人なら、ハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」などを思い出すお題ではないでしょうか? 本短編は正にその系譜に乗った佳作です。
もちろん、謎を解き明かすにはこの発言の前後にある情報がないといけないわけですが、二人が思考し推論し解答へ至るところが読み所なわけです。実際、この短編は高く評価され、第 60 回日本推理作家協会賞短編部門の候補作になったとのこと。
一つの校内放送から謎解きする醍醐味。ミステリー好きにはお勧めの一品です。
昨日、古書ミステリーとして「ビブリア古書堂の事件手帖」を紹介しました。
このビブリア古書堂シリーズに遡ること 40 年弱。日本で最初の古書ミステリーとされるのが、梶山 季之 (1935-1975) の短編集「せどり男爵数奇譚」です。オール讀物の 1974 年 1 月号から 6 月号まで連載され、同年一冊の本として出版されました。作者の死の前年の作品となります。
「せどり男爵」の話はビブリア古書堂シリーズでも出て来るので、こちらを先に読んでビブリア古書堂を読むも良し、ビブリア古書堂を読んで本書を読むもまた楽しです。
物語は、作家たる「私」がせどり男爵こと笠井菊哉に出会うことから知る「古書の世界」です。これが、本に狂った人間ばかり出て来てビブリオ・マニアにはたまらんのでしょうな。
短編の題名も一ひねりしてあって、全てに麻雀の役の名前が入っています。そして、物語もその役にからめた様な筋書きになっているんですね。ここに、短編のタイトルを挙げておきましょう。
いずれも、下四文字が麻雀の上がり役です。大雑把に役の説明をします (加しくは麻雀の解説をお読み下さい)。「一気通貫」は同じ種類の数牌を 1 〜 9 まで揃える役。「三色同順」は同じ数の並び (1・2・3 など) を萬子・索子・筒子で揃える役。「嶺上開花」はカン (同じ牌を四つ集めること) した時に引く嶺上牌でアがる役。「十三不塔」は一順目で 14 牌中 13 牌が完全にバラバラな状態でかつ 1 種だけ 2 枚重なっている役 (ローカル役で採用されないことが多いようです)。「九連宝燈」は「アがった者は死ぬ」と言われるほど難しい役で、同種の数牌を「1・1・1・2・3・4・5・6・7・8・9・9・9」と集め、あと一枚同種の数牌を加えて完成する。「十三么九」は今では「国士無双」という役名で知られており、数牌の 1・9 及び字牌各一種 (白・発・中・東・南・西・北) を集め、あと一枚数牌の 1・9 か字牌を揃える役。
役からストーリーを予測するも良し。読み終えてから、タイトルを見直して納得するも良し。なかなか凝った作品です。40 年前のレトロな雰囲気とともに楽しめる一冊。
人の死なないミステリーに嵌ってる安宅です。最近は、万能鑑定士 Q シリーズから足を伸ばして、三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズに手を出しています。人は死なない。本の話は出てくる。ミステリーとしても楽しめる。一粒で三つ楽しい短編集です。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
三上 延
ワトスン役は五浦 大輔。本好きながら、読書に拒否反応を起こす 23 歳。ホームズ役は篠川 栞子。祖父の古書店「ビブリア古書堂」を引き継いだばかりの本の虫、女店長。二人の恋心 (?) も同シリーズの楽しみの一つです。
ビブリア古書堂シリーズの特徴を二つ挙げてみましょう。
第一に、本の蘊蓄が詰まっていること。各短編、一冊の本が「キー」になってミステリーになるんですが、作品の背景だとか著者のエピソードだとか、本好きにはたまらない蘊蓄が詰まっています。読んだことのない本でも大丈夫。タネ明かしにならない様にある程度工夫をこらしているので、むしろその本を読みたくなってしまうのですよ。
二つ目の特徴は、短編集 (大体、3〜4 つの短編で構成) に一つの大きな流れがあることです。短編は一つずつ独立しているのですが、その中で少しずつ小さな伏線が張られていて、それがまた全体のミステリーになっている趣向が張られているのです。第二巻はその傾向が薄いのですが、一巻・三巻は構成をよく練っていて、思わずもう一度本を読み直したくなります。
あとは主人公の栞子さんが可愛いい!! ってことですかね。初心だし、人見知りだし、性格は良い (?) し。それでいて、本のことになると目を輝かせるんですから、本好きにはたまらないキャラクターです。
人の死ぬミステリーに疲れたら、是非、ビブリア古書堂をどうぞ。
Amazon にはまだ表紙が出ていませんが、4 巻の予約が始まってます。発売は 2/22 とのこと。もう一か月を切りました。楽しみです。
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
ミステリーが好きな安宅です。最近、人が死なないミステリーにハマっています。きっかけになったのは、万能鑑定士 Q の事件簿シリーズ。今回紹介するのは、この Q シリーズの姉妹編「特等添乗員 α の難事件」です。
主人公は浅倉絢奈。Q シリーズの主人公・凜田莉子と同じ様に、彼女もまた勉強の出来ない娘でした。そんな彼女にも得意分野が一つ。水平思考 (ラテラル・シンキング) を行なうこと。水平思考は論理思考 (ロジカル・シンキング) と対をなす物の考え方で、論理を重ねるのではなく物事を複数の視点から考えて糸口を見つける思考法です。しかし、いかに水平思考が得意といえども、ある程度の論理力・一般常識がなければ解には辿り着けません。例えば 1 巻 44 ページ。
添乗員としての資質に関わる出題にも、絢奈はマイペースだった。『空欄を埋めなさい。ツアー中に急病人がでた。119 に電話して、まず□□□□と伝える』
正解は『急患です』または『緊急です』だろう。だが絢奈は独自性に溢れた答える記入していた。「もしもし」と……。
回答としては不十分ですが、間違っていないのが憎いところです。基礎知識が絶対的に不足しているんですね。これでは、折角の水平思考も宝の持ち腐れです。
しかし、そんな彼女に目を止めたのが壱条那沖。厚生労働省のキャリアにして、失策で左遷させられた不遇の男。彼は自分の師に頼んで、彼女の水平思考が発揮できるよう基礎能力の向上と水平思考の洗練を頼みます。
Q シリーズもそうですが、この「ダメな子」がキッカケ一つと努力で目覚ましく成長する姿がカルタシスを生むんですよね〜。絢奈は見事に添乗員の資格を入手。幾つものトラブルを解決しながら、遂に大口詐欺事件解決への協力を求められる様になります。
1 巻の途中からは万能鑑定士 Q シリーズの凜田莉子も登場。時系列的には、「万能鑑定士 Q の事件簿」が終わ玉て新シリーズ「万能鑑定士 Q の推理劇」が始まる前に当たります。どうやら、この 2 つのシリーズは主人公を交代させながら片方をサポート役に回す形を取りそうです。
α シリーズで嬉しいのは恋愛要素。作者・松岡圭祐は、過去のシリーズ「千里眼」「万能鑑定士 Q」において非常に恋愛の下手な女性主人公、かつ恋愛不得手な男性陣を配することで読者 (というか私) をヤキモキさせていましたが、α シリーズの那沖はやってくれました。ガツンと男らしい告白を! こういうのを待ってたんですよ。
1 巻では挫折・出会い・成長と恋愛を上手くミックスさせて謎解きが少し急転回でしたが、一冊だけで読むなら十分楽しめたかな、と。2 巻も発売済みなので近日中に手を入れて読みたいです。
ミステリーの好きな安宅です。最近、「人の死なないミステリー」系にハマッています。きっかけは、本屋に平積みにされていた「万能鑑定士 Q の事件簿」です。
全 12 巻、全 11 エピソードを通して「殺人事件」が起きないこのシリーズ。基本、対決相手は「詐欺」ということになります。
主人公は凜田莉子。冲縄は波照間島出身。人一倍感受性が高いのが長所。短所は勉強が全く出来ないこと。国語・英語・数学はいうに及ばず、歴史に地理に化学に物理、一般常識も事欠くありさま。もちろん、謎解きなんか全く出来ないわけで... 高校の先生も頭を悩ます問題児。これで心根も良くて天然で人を疑うことを知らない、っていうんですから社会に出したらネギが鴨を背負って出かける様なもの。先生も心配が尽きません。そんな彼女の希望は「東京に出て就職したい」!!
そんな莉子が東京に出て数年後。彼女は「万能鑑定士 Q」の看板を掲げて独立していました。一体、彼女はどうやって「鑑定」が出来るほどに成長を遂げたのか!? 第 1 巻と第 2 巻は、シリーズで唯一の上下巻構成で (他は全て一冊完結型) 莉子の挫折・師との出会い・成長を描くとともに巨大な詐欺事件との対決を描きます。
彼女の勉強法は特殊ですが、なかなか理に適ったもの。何より、一つ一つ苦手分野を潰して成長する姿は読んでてとても楽しいです。
シリーズは、1 巻目で出会った週刊角川の記者・小笠原悠斗とのタッグで進みます (10 巻のみ過去編)。この悠斗。莉子と出会ったことで、普段は凡打ばかりだけど時々特大ホームランを打つ期待の星、と目されるようになります。ダメなのか優秀なのか分かりませんね。でも、莉子にとっては確実に心の支えになるパートナーです。すると、やっぱりロマンスを期待してしまうんですが、これが中学生の恋愛か? と言うほどに遅々として進みません。もうちょっと彼氏力を上げて欲しいものです :p
「事件簿」完結記念フェアとして、2011 年 12 上旬には読者が選ぶ人気ランキングがありました。
女性読者の得票率 1 巻は 11 巻。男性読者は 9 巻。全読者の結果は以下の通りです:
この他にも、色々な人がベスト 3 を挙げています。角川書店社長・井上伸一郎が選ぶベスト 3 は「6 巻・10 巻・8 巻」、著者・松岡圭祐のベスト 3 は「6 巻・11 巻・9 巻」、担当編集者・岸山征寛のベスト 3 は「2 巻・6 巻・5 巻」とのこと。
私もベスト 3 を挙げておきます。「6 巻・1 巻・7 巻」! 万能贋作者との対決は手に汗握るし (6 巻)、莉子の成長を描いた 1 巻はとにかく面白いし、女性雑誌に潜入捜査に入る異色物 (7 巻) は莉子の別の一面も見せつけてくれて良かったです。
作者・松岡圭祐はシリーズ全部で 600 万部を越える「千里眼」シリーズというものを持っています。主人公は元自衛官で臨床心理士。知識豊富でアクション万能。トム・クランシーの様な大型サスペンス物です。大風呂敷を広げすぎてるせいか荒唐無稽。それがこのシリーズの良さでもあるわけですが、個人的には主人公が「鑑定士」という謎解きに特化した本シリーズの方が好みです。